マツダ 4代目「ロードスター」デザイナーインタビュー/マツダ株式会社 デザイン部 チーフデザイナー 中山 雅【DESIGNER’S ROOM】(3/5)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:小林岳夫
大胆過ぎるリアの絞り込み
AO:リアまわりはかなり大胆な絞り込みに感じられましたが。
N:絞り込んだ結果、ランプは法規で許されるギリギリまで内側に寄りました。そのうえで初代のイメージを反映させています。初代のテールランプは楕円と考えている人が多いようですが、実は丸をベースにウインカーが外に伸びるというイメージなので、それをモダンに仕立て直しました。もうひとつ、バンパーの段もなくしたかったので、過去3世代ではランプ間にあったライセンスプレートを下に移動させました。
AO:ボディサイドは一見、キャラクターラインがまったくないように見えて、わずかにリアフェンダー手前で立ち上がる線を入れていますね。
N:ボディサイドにエッジがないのは、ロードスターは上下方向にボディが薄い分、深い抑揚がつくので、ラインに頼らなくてもスポーティなキャラクターが出せるからです。映り込みがきれいに表現できるし、スポーツカーらしい触る楽しみを考えたということもあります。ただ後輪駆動のスポーツカーですから、リア荷重のイメージは必須です。でもうねるような線を入れるのはイヤだったので、控えめに跳ね上げるラインを入れました。
ボンネットフードもクラシックではなくモダンなラインに
AO:マツダのデザインの取材をすると、生産現場の人が頑張ってくれたというフレーズが何度も出てきますが、新型ロードスターでもそういう場面はありましたか。
N:とくに前後のフェンダーが大変でした。リアは絞り込みがかなり強いし、フロントは初めてアルミ製としたので、スティールと同じ感覚で曲げていくと割れてしまうんです。1年かけて熟成させていきました。でもマツダの技術者は、ピンチになるほど力を発揮するタイプの方が多いので、結果は信じていました。
AO:フロントフードにだけ、はっきりしたキャラクターラインが入っていますね。
N:通常、フロントフェンダーを盛り上げてフードを低くすると、RX-7がそうだったんですが、境目の線がドライバーから見てネガ方向のカーブとして見えてしまい、邪魔に感じることがあります。昔ながらのラインと言えばそれまでですが、さきほどの絞り込みを含めて、上から見たときは時代を反映する形にしたかったので、モダンに仕立てました。
[インテリアデザインで行った新たな手法・・・次ページへ続く]
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