マツダ ロードスター(2008年マイナーチェンジモデル)試乗レポート(4/4)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:島村栄二
“運転の楽しさ”を是非知ってほしい
今回のマイナーチェンジで一段と魅力アップしたロードスターだが、ソフトトップとRHTの個性分けがいろいろな面で進められた点が注目される。
従来はソフトトップに対して後からRHTが追加されたので、ハードトップになって電動式になることに意義があった。それが定着した今となっては、RHTにはさらにRHTらしさが求められるようになったため、RHTはややラグジュアリーな方向に改良が進められた。
ロードスターの基本はあくまでもソフトトップにあると思うが、より実用的でクーペ風の使い方が可能なRHTを求めるユーザーも確実にいる。そうしたユーザーが求めるのはクーペらしい静粛性や快適性だったりするわけで、そうした個性が明確にされた。
RHTだけに防音材や制振材が採用されたのが代表例で、これによってロードノイズを抑えた静かな走りが実現された。高速クルージングのときなどはまだまだ騒音を感じるが、日常ユースでは十分に快適な走りが可能になっている。さらにRHTを選ぶユーザーはAT車を選ぶ率が高くなるが、AT車の変速フィールなども改善されている。
ロードスターといえば、この項の最初に結論を書いたように走ることの楽しさを感じられるクルマの代表なので、やはりマニュアル車を選ぶのが基本になる。でも、今回のモデルではAT車が進化すると同時にRHTの快適性が高まったので、その組み合わせを選ぶのもアリになったように思う。価格は少し上がったが、まだまだ手頃な価格で買えるライトウエイトスポーツという基本的な性格は損なわれていない。このクルマを経験すると、その後のクルマ選びやカーライフの楽しみ方が違ってくる、だから一度は乗っておきたい、ロードスターはそんなクルマである。
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