マツダ デミオEV(電気自動車) 試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
従来のEVには無い「高回転域の伸び」が味わえるデミオEV
「EV(電気自動車)でもマツダらしい、ストレスを感じさせない軽快な走りの楽しさを実現したかったのです」
デミオEVを開発した商品本部プロジェクトマネージャーの藤中充氏は、このように切り出した。
EVに走りの楽しさなど求められるのか?と一瞬考えたが、リーフやiミーブを運転した時のことを思い返すと、確かにエンジンで駆動するクルマとは別の楽しさがある。アクセルに対して反応が素早く、滑らかに直線的に速度を高めるEVならではの特性だ。
これらのEVで違和感を抱いた点を敢えて挙げるなら、“高回転域の伸び”だろう。EVのモーターは「限りなく滑らかなディーゼルエンジン」という感覚。巡航中にアクセルを軽く踏み増した時の「実用回転域」はとても力強い。その代わり、アクセルを踏み続けて高回転域に近づくと、速度の上昇が早々に鈍ってくる。
ツインカムエンジンのような吹け上がりや、高回転域の伸びは味わえない。これは、「モーターの性格だから仕方ない」と思っていた。
「まさにその頭打ちになる回転感覚を改善したのが、デミオEVに使われる『巻線切り替え式モーター』なのです」
と藤中充氏は言う。モーターは円形に巻かれるコイルの巻線が多いと低回転/高トルク型になり、巻線が少ないと高回転/低トルク型になる。一般的なモーターは上記のどちらか、あるいは中間的な性格だ。
ところが「巻線切り替え式モーター」なら、回転数に応じて巻線を切り替えることが可能。低回転/高トルク型と、高回転/低トルク型の両方を1個のモーターで兼任できる。エンジンでいえば低回転域と高回転域で、バルブの開閉タイミングを切り替えるような仕組みだろう。
従って「巻線切り替え式モーター」を搭載していれば、低い回転域ではトルクを高めて力強い加速力が得られ、速度が上昇したらトルクを弱める代わりに回転数を上昇させ、エンジンでいうところの「吹け上がりの良さ」を楽しめるのだ。
ということで、早速デミオEVに試乗してみよう。
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