マツダ CX-5 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:島村栄二
細かな点まで良く配慮されたインテリア
さらに、CX-5は取りまわし性にも配慮している。フロントピラー(ルーフを支える柱)を後退させ、右左折時に斜め前方の視界が遮られにくい。ドアミラーの取り付け位置も下げて、斜め前方を見やすくした。
さらにディーラーオプションのカーナビを装着しない場合、ルームミラーの内部にバックモニターとボディの左前を映すサイドモニターが内蔵される。
ただし、サイドウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げたボディスタイルで、ボディ後端のピラーも太いから、斜め後方の視界は良くない。
全長は4540mmに収まるが、全幅は1840mmとワイド。
最小回転半径は駆動方式によらず5.5mになって少々大回りになる。北米/欧州/中国などグローバル展開を視野に入れたSUVだけあって、サイズ的な取りまわし性は良くないから、購入を考えているなら試乗車で車庫入れや縦列駐車を試したい。
内装は205~319万円という価格を考慮すれば上質。インパネには押すとムニュッとヘコむソフトパッドが採用され、上級SUV的な雰囲気が漂う。メーターの視認性も良い。
左下のエアコンスイッチは少々遠いが、操作がしにくく感じることはない。
フロントシートはサイズを十分に確保して、座り心地にもボリューム感を持たせた。サイドサポートも適度に張り出し、乗降性を阻害しない範囲でサポート性を向上させている。
ペダルとドライバーの位置関係も良く、チルトステアリングを上下に動かしてもハンドルの角度はあまり変わらない(ダメなタイプは首を上下に振るように動く)。上質な運転席に仕上げた。
リヤシートはどうか。ホイールベースが2700mmに達し、床を低めに抑えたこともあって快適だ。
身長170cmの大人4名が乗車して、リヤシートに座る同乗者の膝先には握りコブシ2つ分、頭上には握りコブシ1つ半の余裕がある。床と座面の間隔も適度だから膝が持ち上がりにくく、フロントシートの下側に足が収まるからリラックスして座れる。
気になったのはリヤシートの座面。フロントシートに比べると体の沈み込みが少なく、着座姿勢が少々安定しにくい。座面の奥行寸法は十分なので、もう少し柔軟な座り心地にすれば、さらに快適になる。
総合的に買いのグレードは・・・やはり「クリーンディーゼル」!
さて、グレード選びだが、ガソリンエンジン車では20S(2WDが220万円/4WDが241万円)がベスト。
2WDの場合、20Sの価格は20Cに対して15万円高いが、アルミホイールやアドバンストキーレスエントリーシステムなど24万円相当の装備が加わるからだ。
それでも総合的な買い得度でナンバーワンになるのは、クリーンディーゼルターボのXD(2WDが258万円/4WDが279万円)。38万円の価格アップで高機能かつ高性能のディーゼルが買える。
しかも経済産業省による今年度実績で18万円の補助金が交付されれば、実質20万円の価格アップに収まる(ただし交付を受けると6年間は売却などができない)。
割高なのはXDのLパッケージ。XDに対して40万円の価格アップは高すぎる。30万円に抑えるべきだ。
時速4~30kmで走行中の衝突を回避するスマート・シティ・ブレーキ・サポート、ディスチャージヘッドランプ、アルミホイールなどはオプションで用意され、最大29万円でこれらを加えるのが賢い買い方になる。
それにしても、ドライバーの運転操作に忠実に反応する走りは、とても気持ちが良い。
正確性が高いため、ズボラに扱うとクルマの挙動が乱れ、ドライバー自身が不快になる。となれば運転の仕方がていねいになり、安全性、さらに環境性能も高まる。
楽しみながらクルマを安全に、効率良く使えるようにするのが今日の「Zoom-Zoomコンセプト」。CX-5を運転して、この狙いが実感できた。
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