【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型「アクセラ」デザイナーインタビュー/マツダ デザイン本部 チーフデザイナー 田畑 孝司(1/5)

  • 筆者: 森口 将之
  • カメラマン:オートックワン編集部・MAZDA
【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型「アクセラ」デザイナーインタビュー/マツダ デザイン本部 チーフデザイナー 田畑 孝司
【DESIGNER’S ROOM】インタビューを担当した自動車評論家の森口将之さん(左)と、マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん(右) 【DESIGNER’S ROOM】自動車評論家の森口将之さん(左)と、マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん(右) 【DESIGNER’S ROOM】自動車評論家の森口将之さん(左)と、マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん(右) 【DESIGNER’S ROOM】自動車評論家の森口将之さん(左)と、マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん(右) 【DESIGNER’S ROOM】自動車評論家の森口将之さん(右)と、マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん(左) 【DESIGNER’S ROOM】自動車評論家の森口将之さん(左)と、マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん(右) 【DESIGNER’S ROOM】マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん 【DESIGNER’S ROOM】マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん 【DESIGNER’S ROOM】マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん 【DESIGNER’S ROOM】マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん 【DESIGNER’S ROOM】マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん 画像ギャラリーはこちら

マツダの新しいデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion-」第3弾『アクセラ』

【DESIGNER’S ROOM】

「CX-5」、「アテンザ」に続く、マツダの新しいデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion-」第3弾新型「アクセラ」が登場した。Cセグメント初の魂動であり、200万円以下で買える初の魂動である。

しかしながらダイナミズムあふれるその姿は、先輩の2台に勝るとも劣らない。コスト面の要求が厳しいこのクラスで、ここまでスタイリッシュなカタチを実現するには、さまざまな苦労があったはず。デザインを担当したマツダ株式会社 デザイン本部 チーフデザイナーの田畑孝司氏に、そのあたりを伺った。

魂動デザインの世界の中で、新型アクセラが目指したもの

【DESIGNER’S ROOM】

オートックワン(以下AO):新型アクセラのデザインは、アクセラらしさを受け継ごうとしたのか、ゼロから構築しようとしたのか、どちらなのでしょうか。

田畑(以下T):これまでアクセラが築いてきたこと、具体的にはスポーティなCセグメントのハッチバックという立ち位置は大切にしました。ただ初代が、佇まい、質感、スポーティさ、使い勝手などのバランスが良かったのに対し、2代目は個性が強すぎたため、ファミリーカーとして見ると少しバランスが悪くなったと考えています。

そこで今回は、全てを高いレベルで整理する方向でデザインしました。個性的だけれどベーシックな部分でのバランスの良さを持っていて、だれもが見てカッコいいというカタチを目指しました。

【DESIGNER’S ROOM】マツダ デザイン本部 「アクセラ」担当 チーフデザイナー 田畑 孝司さん
【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型アクセラ ヘッドランプ周り【DESIGNER’S ROOM】マツダ 新型アクセラスポーツ LEDリアコンビランプ

AO:アテンザに似ているという声も聞かれますが。

T:アテンザに似せようという決まりがあったわけではありません。魂動デザインを追求し、エモーショナルなカタチを目指しただけです。それ以外に縛りはありませんでした。まわりの声は、アテンザと同じでつまらないという人と、アテンザと同じデザインがCセグメントで表現できたことはスゴいという人の、2通りに分かれているのですが、6:4ぐらいでポジティブに捉えてくれた方が多いようです。よく見ると違うけれど、魂動という方向性は同じであると褒めてくれる声もあって、うれしい限りです。

AO:アテンザと違う部分は具体的にどこなのでしょうか。

T:アテンザは大きいクルマなので、バランスとして低くスリークに見えるプロポーションです。アクセラも最初はその方向で展開したのですが、同じテイストを実現するには全高を約50㎜下げる必要がありました。それではファミリーカーとして成り立ちません。そこでゼロからやり直しました。スリークにしなくてもいいデザインはないかと悩んでいる中で、前後のフェンダーに上下の動きを持ったテンション(緊張感)を与えることでスピード感を表現し、タイヤに重心を乗せるという、「凝縮とスピード感」という考えが出てきたのです。たとえば前後フェンダーの峰は、タイヤの中心よりもドライバー側に寄せ、より安定感を出すようにしています。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

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