あるときはじゃじゃ馬に、そしてまたあるときには従順に／ロータス エヴォーラ400 試乗レポート(4/4)

この一体感はいかにも「ロータス」

操縦性は言うまでもなくロータスらしい。

らしいとは、ステアリングのニュートラルの納まりと直進性の高さ。切ればその場でドライバーから曲がるような、前後にマスを感じさせないダイレクト感。シャーシ剛性が上がり、サスのストローク感とタイヤの接地変化がないことで、クルマとはここまでヒトと一体感が生まれるものか、と改めて思う。

峠はV6サウンドの共鳴音が加減速で響き心地良く、間髪入れない変速シフトもそれを際立たせる。

コーナー立ち上がりでミドシップらしいリアタイヤへの荷重のかかり方から、駆動力を一切無駄にせずドンと押し出され、次のコーナーで地面にめり込むようなブレーキ力で急減速。ステアリングをスローに切り始めても内側に吸込まれて行く姿勢変化だけに、舵角は最小限で事足りる。

まさに手足のように、けしてコンパクトとは言えないエヴォーラが、コーナーからコーナーを縫うように駆け抜ける。

静と動、明確な個性を使い分け出来る魅力

静と動、その切り替えが明確に行えるところにエヴォーラ400の良さがある。

アメリカを意識したもうひとつのメリットであるが、まさに1台で多くのシチュエーションに使い分けが効くスポーツカー、といえる。

[レポート：桂伸一／Photo：小林岳夫]

※画像をクリックすると、より詳細な「ロータス エヴォーラ 400」がチェック出来るフォトギャラリーページへとジャンプします！

LOTUS EVORA 400　主要諸元

全長x全幅x全高：4390x1850x1240mm／ホイールベース：2575mm／車両重量：1395kg(AT：1425kg)／乗車定員：4名／駆動方式：MR(ミッドシップエンジン/後輪駆動)／エンジン種類：「2GR-FE」型 V型6気筒 DOHC VVT-i ガソリンエンジン＋スーパーチャージャー／最高出力：406ps(298kW)/7000rpm／最大トルク：40.2kg-m(410N･m)/3000-7000rpm／最高速度：300km/h(AT：280km/h)／サスペンション：(前/後)ダブルウィッシュボーン式(単筒式ビルシュタイン製ダンパー/アイバッハ製コイルスプリング)／ブレーキ：APレーシング製 4ポッドアルミ合金製キャリパー/2ピースクロスドリルドベンチレーテッドディスク／タイヤ：ミシュランPilot Super Sport／タイヤサイズ：(前)235/35ZR19(後)285/30ZR20／シャシー：ロータス製オールアルミモノコック／ボディ：オールグラスファイバーボディ(FRP素材)／荷室容量：160リットル／メーカー希望小売価格：13,554,000円(AT：14,061,600円)[消費税込み]