レクサス RX350 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:島村栄二
質感の向上はさすがレクサス
レクサスRXのデビューは、落語家の真打昇進を思わせる。わが国でこそ初登場だが、北米市場では通算3代目であり、過去2世代はわが国ではトヨタ・ハリアーとして売られていたのだから。進化と同時に格上にもなったわけで、通常のモデルチェンジより厳しい目が向けられることになるだろう。
しかしそのデザインは、みごとにレクサスになっている。とくにプレスラインを入れないサイドパネルや細いクロームで囲んだウインドーは、LSやISと共通するモチーフだ。SUVなのにフェンダーまわりを盛り上げない処理は異例だけれど、それを含めてレクサスらしい。
インテリアはそれ以上だ。質感はハリアー時代とは比べものにならないほど高く、三角形のセンターパネルはどのクルマにも似ていないスタイリッシュな造形。一方でインパネやドアトリムを走るラインはGSなどと同じように優雅なカーブを描いていて、ひと目でレクサスとわかる。
しかもナビの操作に、リモートタッチと呼ばれる新しいインターフェイスを用意した。これが使いやすい。パソコンのマウスを伸ばしたようなシェイプは日本人の手には大きめに感じたけれど、四角いノブを使ったモニター上のポインタ操作はすばらしく使いやすい。両脇のエンターキーの位置も絶妙で、数分でブラインドタッチできるようになるだろう。ナビ以外の機能もここに融合させてほしいと思うほどよくできていた。
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