レクサス LFA 試乗レポート(4/4)
- 筆者: 松田 秀士
恐ろしい程強固な剛性感と抜群の安定性
超高速からのストッピングパワーにはフロント6ポッド/リヤ4ポッド+カーボンセラミックローターが奢られるが、ペダルフィールが若干柔らかめだったものの効きはかなり強力だった。
このペダルフィールには訳があって、ウェット、ノーマル、スポーツという3モードに対応したVDIMを採用しているからなのだ。VDIMはコントロールするブレーキオイル量などの問題からある程度のペダルストロークを必要とする。それでも、スポーツモードで走行しているときの効きはかなり賢い。
ハードブレーキングでは若干リヤのリフトを感じさせる場面もあったが、コーナーに飛び込みすぎればしっかりとブレーキ制御で姿勢を安定させ、立ち上がりのパワーオーバーにはおせっかいすぎないレベルでトラクションコントロールが介入してドライバーを楽しませてくれる。
しかも、安定感がバツグンなのだ。
フロントにダブルウイッシュボーン、リヤにマルチリンクのサスペンションはソフト目でまるでピッチングを感じない。
少し気になったのはフルにロールしたとき、横剛性を重視したというタイヤのゴムマリに乗ったようなフィーリング。おそらく、ボクの走りが激しすぎたのかタイヤの内圧が上がりすぎたようだ。
しかし、3種類のカーボンを使い分けたというフレームは恐ろしく強固な剛性感だ。LFAというスポーツカーは、誰にでも乗れるスーパースポーツを目指したというだけあって乗りやすく、間口が広い。
悪路の多い欧州のワインディングや街乗りでは、素晴らしいコンフォートぶり。誰もが、これは美味しいと言うに違いない。ある意味、普段使いまでしっかりとこなすルイヴィトンのようなブランド性を感じるのだ。
ところで、限定500台の中にインクルードされる形で「サーキットエディション」がリリースされることになっており、そちらのモデルにもぜひ試乗してみたいものだ。そのときには再度、レポートをお届け出来ればと思う。
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