レクサス 新型LS(LS460/LS600hL) 試乗レポート/渡辺陽一郎(3/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
マイナーチェンジにより僅かな舵角でも正確な反応を見せる新型LS
新型LSのバリエーションは、従来と同様にV型8気筒4.6リッターエンジンを搭載する「LS460」と、5リッターのハイブリッドを積む「LS600h」を設定。それぞれに標準ボディ、グレード名に「L」が付くロング版がある。
グレード構成では、スポーティ指向がバージョンSZから「Fスポーツ」に発展。ロングボディに設定されていたリアシートを重視するバージョンUZは「エクスクルーシブ・パッケージ」になる。
まずは4.6リッターの「LS460」Fスポーツに試乗した。
ノーマルエンジンでも最高出力は392馬力(6,400回転)、最大トルクは51kg-m(4,100回転)と強力だから、加速性能は力強い。4,000回転を超えた領域における車速の伸びもダイナミックで、日本の道路環境で使うには十分過ぎる性能だろう。
静粛性も優れるが、注目すべきは4,000回転を超えたあたりからエンジンの鼓動がドライバーへ適度に伝わってくること。通常は滑らかで静かだが、峠道では積極的な運転を楽しめる。
Fスポーツは、ハイブリッドになるとアクティブスタビライザーが装着されるが、LS460ではトルセン式LSD(リミテッドスリップデフ)とサスペンションの設定変更にとどまる。マイナーチェンジにおける追加だから、GSのFスポーツとは異なり、後輪操舵によって走行安定性を高める機能は備わらない。
それでもコーナリング時には、後輪をしっかりと接地させて確実に曲がってくれる。
路面の情報もステアリングを通じて掌に伝わり、安心感も高い。全長5,090mm、全幅1,875mmという大柄なボディは街中での取りまわし性こそ悪化させるが、幅の広い道路においては実サイズより一回り小さく、軽く感じられた。
マイナーチェンジによって、微小な舵角から車両が正確に反応するようになったこともメリットだ。操作に対する挙動の遅れがなくなると、ドライバーはクルマが小さく、軽くなったように感じられる。
同時に、運転感覚も上質に感じられるようになった。ドライバーの意思に忠実に動くからだ。そして挙動が正確なら、ラフな操作をすれば車両の動きがギクシャクするため、滑らかな運転を行う。となれば走って楽しく、安全性も高まる。
ちなみにこの発展の方向性は、レクサスLSに限らず、さまざまなメーカーと合致する。
「スカイアクティブ・テクノロジー」を打ち出したマツダ車も同じ。CX-5は高重心のSUVでありながら、操作に対する挙動が正確になった。正確なクルマの動きは、ボディの剛性を高め、サスペンションやステアリングが的確に作動することで生み出されたから、乗り心地にもメリットをもたらす。
Fスポーツのタイヤは19インチ(245/45R19)のブリヂストン・トランザER33だが、乗り心地はしなやか。前述の「ドライブモードセレクト」をスポーツ+にシフトすると若干硬く感じるが、ノーマルモードなら重厚感が伴って快適だ。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。