レクサス 新型LS(LS460/LS600hL) 試乗レポート/渡辺陽一郎(4/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
動力性能はLS600hLがパワフルだが走りの質が高いのはLS460
もう1台の試乗車は、ハイブリッドの「600hLエクスクルーシブ・パッケージ」の4人乗りだ。
リアシートの足元空間が広く、センターアームレストには各種のスイッチを内蔵。左側の席にはリクライニング機能に加えてオットマンも備わっている。助手席を前にスライドさせると足元空間がさらに広がり、オットマンを大きく持ち上げて寝そべった姿勢を取りたくなるが、走行中の着座姿勢としては推奨できない。体が安定せず、万一の時にはシートベルトが腹部を圧迫する心配も伴うからだ。
また、オットマン使用時の着座姿勢を安定させるため、エクスクルーシブ・パッケージのリアシートは、座面の前側を大きめに持ち上げた。
普通の着座姿勢で座ると、膝が高まって腰は落ち込みやすい。ノーマルタイプのリアシートが快適に感じた。
LS600hLの異次元な走りに酔いしれる
LS600hLの動力性能は、驚くほどパワフルだ。
V型8気筒の5,000ccエンジンに強力なモーターを組み合わせ、システム最高出力は445馬力に達する。高速道路の加速でも、瞬く間に法定速度に至る。しかも無段変速で加速感は滑らか。異次元の運転感覚である。
コーナリングは、ボディ剛性が高められたものの2,380kgという車両重量を意識させる。前述した「LS460 Fスポーツ」を400kgも上まわっているので当然といえば当然だろう。
走行安定性の不満はさほど感じないが、コーナリングの最中に路面の段差を乗り越えた時など、微妙な横揺れが生じる。重くてパワフルなハイブリッドのLS600hLでは、足まわりを含めたシャシーを抜本的にレベルアップさせたい。総合的に走りの質が高いのは、現時点ではノーマルエンジン搭載車だ。
思いのほか良くない燃費性能
そこで気になるのが、JC08モード燃費が8.4km/Lにとどまる環境&燃費性能。レクサスLSに限らず、日本のLサイズセダンは、ダウンサイジングターボを用いた海外のモデルに比べて一様に燃費が良くない。
BMWの740iは、3リッターのターボエンジンを搭載し、日本のJC08モード燃費でも12.1km/L。最高出力が320馬力、最大トルクが45.9kg-mだからLS460に見劣りするが、燃費は格段に優れている。
日本のLサイズセダンも、アイドリングストップは付けるべきだ。エコカー減税に関係しない車種では今のところ無視されているが、大排気量車ほどアイドリング時の燃料浪費も多い。
アイドリングストップによる燃費の向上は8%前後で、LS460なら8.4km/Lが9.1km/Lまで伸びるはずだ。
「ハイブリッドのレクサス」ではなく「環境性能のレクサス」であって欲しい。
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