中古車市場でリセールバリューの高い車、メーカーはある?

自動車の売却の際、一体自分の車がいくらで売れるのか気になりますよね。自動車を売却する際の価値をリセールバリューと呼び、車種やブランド、新車時の価格と密接に結びついています。今回は中古車市場でリセールバリューのしにくい(=値落ちのしにくい)車についてご紹介いたします。

新車で人気の車種はリセールバリューが高い

基本的に、新車時に人気の車種はリセールバリューも高く、高額で買い取ってもらえる可能性が高いです。新車時に人気というのは、誰もが欲しがる人気車種だけでなく、たとえ少数でも絶対にこのクルマに乗りたい人がいるという指名買い層の多さも含みます。それでは実際、どんな車種が人気を持つのでしょうか。詳しく見ていきたいと思います。

リセールバリューの高い車その1:トヨタ アルファード/ヴェルファイア

中古車市場において鉄板の人気を誇るのが、トヨタ アルファード/ヴェルファイアです。この2車種は新車価格が300万円級~となっている高級ミニバンで、他に類を見ない広く快適な室内と内外装の高級感でほぼ独占的なポジションを築いており、欲しがるユーザーの多さ、ユーザーの購入意欲の両方において安定した人気を持っています。全国にディーラー網のあるトヨタ車なので、購入後のメンテナンスに関しても安心感が高い点も人気の理由です。新車市場においても人気が高いですが、いかんせん新車価格も高いので、中古での購入を検討するユーザーも多いです。そのため中古車市場でも変わらぬ人気を誇り、結果としてリセールバリューは高くなります。

ちなみにこのアルファード/ヴェルファイアの2車種は、デザインや販売経路が異なりますが、基本的な設計は同一です。どちらのほうが人気ということは無く、両モデルとも変わらぬ人気があります。グレード別に見ると、ガソリンエンジン車よりもハイブリッド車のほうが人気が高いです。

リセールバリューの高い車その2:トヨタ プリウスなどのハイブリッドカー

売れている車種は人気という前提がある中で、やはり巷で人気のハイブリッドカーは高値で買い取ってもらえる傾向があります。トヨタ プリウスやアクアのような専売車種はもちろんですが、ホンダ フィットや日産 セレナのようなガソリンエンジン車・ハイブリッド車両方をラインナップしている車種の場合は、ハイブリッド車に人気が集まり、リセールバリューも高くなりやすいです。これは燃費の良さ、装備の充実度といった理由から、市場の人気はハイブリッドカーに集中するためです。なお2010年代中盤以降の比較的新しいハイブリッドカーは問題ありませんが、それ以前に製造された低年式のハイブリッドカーはバッテリーやモーターの性能低下・燃費の悪化を懸念するユーザーが多く、査定価格が下がる傾向があります。

リセールバリューの高い車その3:ホンダ フィットなど人気のコンパクトカー

コンパクトカーも、ホンダ フィットやトヨタ アクアといった主要車種は人気です。セカンドカーや日常の足として中古車で購入する人が多いためです。中でも先に触れたハイブリッドカーや、装備が充実しているグレードは特にリセールバリューが良く、高値がつく傾向があります。

リセールバリューの高い車その4:指名買い需要の多いSUV

SUVタイプの車種は、外見の格好良さやアウトドアでの利便性、雪道での走破性といった理由で指名買いするユーザーが多くいるため、必然的にリセールバリューが高くなります。中でも近年増えているシティ派SUV(SUVクロスオーバー)よりも、本格的に悪路を走ることを考慮して設計されたクロスカントリー系SUVのほうが人気が高い傾向があります。その中でも特に、凹凸の激しい道を走れる高い車高とラダーフレーム構造、ぬかるみやわだちでタイヤが滑るのを防ぐデフロック付き四駆を備えた車種は、本格的なクロスカントリー車として固有のファンを持ち、特別に人気です。これらの車種は耐久性が高いので、この点も値落ちのしづらさにつながっています。

リセールバリューが高いシティ派SUVの代表的車種

トヨタ ハリアー

シティ派SUVの先駆けとして人気を誇るモデルで、安定したリセールバリューを誇ります。ボディカラーが豊富ですが、ブラックの人気が特に高いです。

日産 エクストレイル

ワイルドな外見が特長的だった初代モデル、一転して都会的な雰囲気に生まれ変わった2代目モデルともに人気です。販売台数上位ランキングにも名を連ね、SUVの中では群を抜いた人気を誇っています。また乗用車的な乗り味、市街地での使いやすさを犠牲にせず、悪路に強い本格的な四輪駆動を装備する懐の広さも人気の理由です。中古車市場でも人気が高く、良いリセールバリューが期待できるでしょう。

リセールバリューが高い本格派SUVの代表的車種

トヨタ ランドクルーザー

日本が世界に誇る本格派クロスカントリーSUVとして、絶大な人気を誇ります。ランドクルーザー専門の中古車販売店も多いほか、海外にも多くのファンを持ち、日本で過走行になった車両を求めて海外から買取業者がやってきます。また交換パーツの供給網も世界中にあり、地球上どこでも活躍できるモデルです。

スズキ ジムニー

軽自動車ながら高い機動力をもち、同じく国内外で安定した人気を誇っています。SUVファンだけでなく、日常的に山道や悪路を走る必要のあるユーザーからも需要があります。ランドクルーザーと異なりボディが小さいので、狭い駐車スペースでも停められるのが利点です。

ジープ ラングラー

本格的アウトドアユーザーはもちろん、その無骨でアイコニックな外見から、カジュアル層にも高い人気を誇る一台です。より高い悪路走破性を持った「ルビコン」やソフトトップ仕様など限定グレードも多く、それらの車種は特にリセールバリューが高くなります。

メルセデス・ベンツ Gクラス

基本的な設計とデザインを維持したまま40年以上も販売され続けている、メルセデス・ベンツの本格派SUVです。ラングラー同様に一目でそれと判る外見が特長で、著名人や芸能人にも多数のユーザーがいます。また車幅が意外とコンパクトなので狭い道でも走りやすく、都内でも多く見かけます。


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リセールバリューの高い車その5:指名買いされることが多いセダン

SUV同様に「これじゃなきゃダメ」というユーザーが多いのが、フォーマルな印象を与えるセダンです。新車販売されている車種の中での割合は下がりつつありますが、それによって中古車需要が掘り起こされている側面があります。

リセールバリューの高いセダンの代表的車種

トヨタ クラウンアスリート

いつかはクラウンのキャッチコピーでおなじみの、日本を代表する車種の現行モデルです。既に次期型のコンセプトモデルが2017年の東京モーターショーでデビューしていますが、現行型の人気は依然として強く、中古車市場でも安定した価格で取引されています。

マツダ アテンザ

流麗なボディラインで、下降しつつあったセダン人気を押し上げた人気車種です。またマツダの最新技術の粋を集めたクリーンディーゼルエンジンを搭載しており、燃費がよく、維持費を抑えられるのも魅力です。

リセールバリューの高い車その6:ブレない価値を持つスポーツモデル

スポーツ走行に特化したモデルも人気です。中でも発売開始から年数が経ち、その中でもブレない軸を持って進化し続けてきた神話的な車種は特別な人気を誇り、リセールバリューも高いことが多いです。多くのスポーツモデルの場合、AT車とMT車がありますが、やはりMT車のほうが高いリセールバリューとなっている場合が多いです。なおスポーツモデルの場合、車種によってはモータースポーツで酷使したり、荒い走行を繰り返したと疑われてしまう可能性もあります。車の状態が悪いという印象を与えてしまうと買取額が下がってしまう可能性があるので、状態を良く保ったり丁寧な走行を心がけたりしていた場合は、その旨を積極的にアピールすることで買取額アップに繋がるかもしれません。

希少な車種の場合は新車以上に高値になる場合も

生産台数の少ない希少車種の場合、リセールバリューが低くならないどころか、新車よりもさらに高値で取引されている場合があります。その代表がフェラーリで、その性能や美しいデザインもさることながら、生産台数が極端に少なく、どのモデルも中古車市場で値段が下がることはほとんどありません。また日産スカイラインGT-Rも、国内外に多数の愛好家がおり、状態の良いものは驚くほどの高値で取引されます。エンジンが水冷式になる前の空冷エンジン搭載のポルシェ911シリーズも同様です。これらの車種は時に、新車価格以上に高値で取引されます。

海外にファンの多い車種は過走行でも価値がつく

海外から人気の国産車は、たとえ日本市場では過走行といわれる10~20万kmの走行距離を超えていても、海外への転売で利益が出る場合があり、走行距離が相当長くても高値で買い取ってもらえる可能性を秘めています。代表的な車種はトヨタのハイエース、ランドクルーザー、ランドクルーザープラド、日産のスカイラインGT-R、マツダのロードスターなどです。海外には車検制度がないので多少状態が悪くても公道走行が出来るほか、エンジンの換装もしやすくなります。そのため海外のファンは日本の優れたクルマを“なんとしても修理して乗る”というスタンスで、日本に買い付けに来たり、日本から輸出されるのを待っていたりします。

車種以外でリセールバリューに影響を与えるのはどんな要素?

車種やブランド以外でリセールバリューに影響を与える要素も簡単に触れておきましょう。大きく分けて以下の要素になります。

自動ブレーキなど人気のオプションが装備された車はリセールバリューが高い

装備が充実している車種のほうが、リセールバリューは高くなります。特に大多数の人がつけたがる純正装備(自動ブレーキやカーナビ、ETCなど)が付いている車種はその例です。反対にこれらの装備をあえて選ばなかった場合、リセールバリューが下がる場合が多いです。革シートやエアロバーツなど好みが分かれるものは、リセールバリューにはあまり影響しません。

リセールバリューの高い色はブラック系、ホワイト系、シルバー系

日本で人気の3大ボディカラーはブラック系、ホワイト系、シルバー系で、この3色のいずれかに該当すると中古車市場での価値が高くなりがちです。それに比べて、乗り手の好みを反映するレッド系、イエロー系などはリセールバリューが下がる傾向があります。まれに例外として、その車種のイメージ戦略を担うメインカラー、また限定グレードのカラーで評価が上がる場合もあります。


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リセールバリューが下がりにくいメーカーって何?

あまたある自動車メーカーの中にも、リセールバリューが下がりにくいメーカーがあります。これまでに見てきたとおり、幅広く人気のある車種を作っていたり、コアなファンを持っていたりするブランドにその傾向があるようです。

リセールバリューが下がりにくいメーカー:トヨタ

コンパクトカーからミニバンまで、すべてのボディタイプにおいて人気車種を販売している、世界最大規模の自動車メーカーです。日本市場においてはもちろんですが、その高い信頼性から海外にもファンは多く、転売され海外へ売られる場合もあります。

リセールバリューが下がりにくいメーカー:レクサス

同じく国内外で人気のブランドです。もともとの車両価格が高価なのに加え、信頼性とブランド力のいずれにおいても高い魅力を持ち、リセールバリューは下がりにくい傾向があります。

レクサスの代表車種その1:NX

レクサスNXは、近年人気の高い「コンパクトSUV」に分類されるSUV。取り回しやすいボディサイズながら、ボディの小ささを感じさせない個性的なデザインであることが人気の車種です。全世界的にコンパクトSUVの人気が高まっていることと、リセールバリューの下がりにくいレクサス車であることから、高いリセールバリューが期待できます。

レクサスの代表車種その2:LS

レクサスLSは、レクサス車の中で頂点に位置づけられている最上級セダンです。新車価格は1,000万円クラスと、レクサス車の中で最も高いランク設定となっています。高い品質・信頼性を誇るレクサス車の最上級モデルということもあり、中古車市場でも安定した高値が維持されており、リセールバリューは高いと言えるでしょう。

リセールバリューが下がりにくいメーカー:メルセデス・ベンツ、BMW、アウディなどの輸入車(外車)ブランド

ドイツ御三家とも呼ばれるプレミアムブランドです。日本でいわゆる「外車」のイメージに近いこともあり、新車・中古車ともに高い人気を維持しています。それぞれの主要車種であるメルセデス・ベンツ Cクラス、BMW 3シリーズ、アウディ A4のほか、SUVモデルも人気があり、高額買取が期待できます。

リセールバリューが下がりにくいメーカー:ジープ

ラングラーやチェロキーといった本格SUVモデルを販売するジープも、リセールバリューが落ちにくいブランドとして認知されています。本格的なアウトドアを楽しむ人からカジュアルに乗りたい層まで、その特長的なデザインと存在感が印象に残りやすく、自動車に詳しくない人にも認知されやすいです。このあたりも高値安定の理由になります。

リセールバリューが下がりにくいメーカー:フェラーリ、ポルシェ

世界中に数あるスポーツカーブランドの中でも、圧倒的知名度を誇るフェラーリとポルシェのリセールバリューは群を抜いて高くなります。フェラーリはどの車種も希少性が高いほか、量産車であるポルシェにも希少な高性能グレードが存在し、それらは特に高値で取引されます。

反対に値落ちしやすい車種はどんなもの?

これまで見てきたのと反対に、値落ちしやすい車種にはどんなものがあるのでしょうか。チェックしてみましょう!

モデルチェンジしたばかりの車種はリセールバリューが下がる場合あり

よくある例が、新車がモデルチェンジを受けることで、現行モデルが型落ち車になってしまう場合です。こうなると市場の人気が次期型車種やその競合車種に偏り、旧型モデルの中古車需要が減少します。もっともこれは、いま乗っているのが現行モデルの場合に限ります。現行販売中の車種に乗っている場合は、次のフルモデルチェンジのタイミングに注意が必要です。

ちなみに国産車は3年、輸入車は4~5に一度フルモデルチェンジを行うという法則があるため、いま乗っている車種の次のフルモデルチェンジのタイミングはおおよそ予想することができます。またフルモデルチェンジの間にマイナーチェンジ(小改修)を受けることがありますが、この値下がりへの影響はケースバイケースです。小規模なデザインの変更や装備のラインナップ変更程度では影響しませんが、商品力が変わるような人気装備の追加、ハイブリッドモデルの追加といったケースでは、それ以前のモデルの買取価格が下がる場合があります。

ドイツ・アメリカ以外の輸入車(外車)、はリセールバリューが低いことが多い

ドイツ車は幅広い需要があるので値下がりしづらいほか、アメリカ車もユーザー層が限られる反面、その強い個性、ブランドに訴求力があり、指名買いをする層が一定数います。ところが、これ以外のイタリア車、フランス車、イギリス車は、こと中古車市場においては少数派と思われがちで、売却時の値下がり率が大きい状況が生まれています。これらの国のメーカーにもファンは多いのですが、どうしてもドイツ車やアメリカ車に比べると、需要の多さという意味では劣るというのが通説です。

そのほか、マニアックな車種はリセールバリューが低い

マニアックな車種、知る人ぞ知る車種というのはリセールバリューが低く、売却時に価格が大きく下がりがちです。知る人ぞ知る車種、競合車種の人気に隠れた車種、また逆輸入車(日本メーカーの海外専売車種)がこれに該当します。

結論:リセールバリューが高いのはこんな車

まとめると、リセールバリューが高いのは

・幅広いユーザーに人気のある車

・特定のユーザーに強い人気のある車

の2つに分けることができます。買う前に売る時のことを考えるのもおかしな話ですが、幾つかの車種でどうしても決められない際に参考にするのも良いかもしれません。

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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