ホンダ N-WGN(エヌワゴン)&N-WGN Custom(エヌワゴンカスタム)新型車解説/渡辺陽一郎(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
軽自動車の激戦区に挑むだけあり、N-WGNは機能や装備に対して価格を安く抑えた
これから軽自動車を買いたい読者諸兄にとって、気になる存在がホンダ N-WGN(エヌワゴン)だろう。車内は広く、大人4名が快適に乗車できて、荷室や収納設備の使い勝手も優れている。
その一方で価格はN BOXやN-ONEよりも安く、燃費性能は上まわる。さらに低速域における衝突回避の支援機能も用意した。今日の軽自動車に求められる機能を詰め込んで、出費を少なく抑えられることが特徴だ。
ホンダ N-WGNは2013年11月20日に発表され、発売は22日。発表が第43回東京モーターショーのプレスデー初日に行われたこともあり、通常の新車解説をお届けするタイミングが遅れてしまった。2013年12月4日には「ホンダ N-WGN(エヌワゴン)公道試乗レポート」が先に掲載されている。
そこで本稿では、N-WGNのグレード選びを中心にガイドしてみたい。前述の公道試乗レポートと併せて読んでいただくと、より理解が深まると思う。掲載の順序が逆になってしまい、分かりにくくなったことをお詫び申し上げます。
ライバルはズバリ売れ筋「ワゴンR」や「ムーブ」!
まずはN-WGNの概要だが、全高は1655mmに設定している。N-ONEよりは背が高く、N BOXよりは低い。ドアの配置は前後ともに横開き式。ライバル車はスズキ ワゴンRやダイハツ ムーヴなどのハイトワゴンタイプで、軽自動車の売れ筋路線になる。
背の高い軽自動車だから、N BOXほどではないが車内は広い。N BOXやN-ONEと異なるのは、リアシートにスライド機能を備えたこと。リアシートの下側には、大きな収納設備も備わる。
その代わり、リアシートの畳み方はバックレストを前に倒すだけ。広がった荷室の床には段差ができる。リアシートの座面を持ち上げる機能も備わらない。コストの低減を図りながら、N-WGNならではの特徴を持たせた。
どれにする!?N-WGNのグレード選択
次はグレードの選択を考えたい。
まずはN-WGNのグレード構成だが、標準ボディとN-WGNカスタムに大別される。カスタムには専用デザインの前後バンパー、テールゲートスポイラー、フロントアクセサリーLED、フォグランプなどが標準装着される。今日の背の高い軽自動車では、エアロパーツなど外装パーツを充実させたシリーズを設けるのが常識になった。
そして標準ボディとカスタムの両方に、ベーシックな「G」、装備を充実させた「G・Aパッケージ」、ターボを装着したエンジンを搭載する「Gターボパッケージ」の3種類が用意される。それぞれに2WDと4WDを設定した。
標準ボディの「G」はN-WGNの最廉価グレードに位置付けられるが、横滑り防止装置のVSA、プッシュエンジンスタート&ストップスイッチ、フルオートエアコンなどは標準装着される。最廉価とはいえ充実した内容だ。
そして標準ボディ「G」の価格は2WDが113万1000円だから、N-ONEの「G」よりも約2万円、N BOXの「G」に比べると約13万円安い。N-WGNの求めやすさが良く分かる。軽自動車の激戦区に挑むだけあって、N-WGNは機能や装備に対して価格を安く抑えた。
標準ボディ「G・Aパッケージ」は、「G」にあんしんパッケージ(低速域における衝突回避の支援機能+サイド&カーテンエアバッグ)、ディスチャージヘッドランプ、運転席の上下調節機能などを加える。車両価格は「G」よりも11万9000円高い。あんしんパッケージのオプション価格は6万円だから、そのほかの装備も含めると、価格上昇とプラスされる装備のバランスは取れている。
安全装備の充実ぶりに注目
この「G・Aパッケージ」の車両価格は2WDが125万円。ワゴンRで売れ筋の「FXリミテッド」にレーダーブレーキサポートを加えると129万1500円、ムーヴで売れ筋になるスマートアシストを備えた「X・SA」が125万円だから価格競争力も十分。前述のライバル2車は低速域の衝突回避支援機能と横滑り防止装置は備えるが、サイド&カーテンエアバッグは装着されない(ムーヴRS・SAを除くとオプションでも付けられない)から、N-WGNの安全装備はかなり充実するわけだ。
標準ボディ「Gターボパッケージ」は車両価格が135万円。「G・Aパッケージ」に比べて10万円高いが、14インチアルミホイール、フロントスタビライザーなどもプラスされる。装備の価格換算額だけで6万円くらいになるから、ターボは4万円で装着される計算が成り立つ。
ちなみにほかの軽自動車ではターボの相場が7~10万円だから、N-WGNのターボはかなり安い。N BOXやN-ONEでは、グレードやパッケージ装着車によってターボの換算額が4~7万円前後でバラつくが、N-WGNは安い方に抑えて4万円とした。開発者は「ホンダのNシリーズでは、標準ボディを含めてターボ車を幅広く設定した。そのために販売台数も多く、量産効果によってターボのコスト低減が可能になった」と言う。
次はカスタムシリーズを見てみよう。
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