上質を知る人に選んで欲しい大人のプレミアムセダン|Honda インサイト(2/3)

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e:HEVはいいとこどりのハイブリッドシステム

さて、ホンダの未来を担うシステム「e:HEV」とはどういうものなのか。ハイブリッドにはシリーズ方式とパラレル方式がある。シリーズ方式は、エンジンで発電用モーターを駆動し、その電力を使って走行用モーターを回し、それでタイヤを駆動するというシステム。パラレル方式は、エンジンとモーターの動力の両方を使ってタイヤを駆動するシステムという違いがある。e:HEVは走り方に応じてシリーズとパラレルを使い分けることによって最高効率を実現する、いわば良いとこ取りのシステムといえる。

具体的なシーンに当てはめて解説してみよう。

〇EVドライブモード〜発進・低速時はモーターでの走行で負荷の少ない走行

市街地の発進や低速走行では、エンジンは使用せずモーターのみで走行。

〇ハイブリッドドライブモード〜負荷のかかる加速時でも効率のいい走行

強い加速時にはエンジンで発電しながらモーターで走行。高出力時には更にバッテリーからも電力を供給する。

〇エンジンドライブモード〜高速クルージ時でも高い燃費を維持

シリーズ方式でモーター走行すると、高速なので発電量が大きくなってしまう。そうすると電気への変換損失が大きくなり、かえって燃費が悪くなる。そこでe:HEVではシリーズ方式からパラレル方式に切り替え、エンジンを直結して走行することで高効率を維持。またエンジン効率の高いところでモーターのアシストと回生で負荷を調整することで、高速域での高い燃費を維持する。

このように様々な走行シーンで、シリーズ方式とパラレル方式を知能的に切り替えることで、相互の優位性を活かしながら最高効率を達成しているのだ。

■リンク:Honda e:HEVについてもっと知りたい【Hondaサイトへ】

EX・BLACK STYLEは大人のスポーティさを表現

今回試乗したのはEX・BLACK STYLEだ。18インチのアルミホイールを装着するとともにステンレス製のスポーツペダルを採用。さらにプレミアムクリスタルレッドメタリック(テスト車)とプレミアムクリスタルブルーメタリックでは、インテリア加飾にエクステリアカラーに合わせたステッチカラーが設定される。

走りの質にこだわった自然なフィーリング

室内に乗り込んで右手奥にあるPOWERボタンを押すと赤色に点灯。メーター上にREADYと表示されれば準備は完了。あとは、センターコンソールにあるDのボタンを押せばインサイトはモーターのみでスムーズにスタートする。そこでの印象はそのスムーズさとともに静粛性の高さだった。モーターのみで走行できるクルマは多数あるが、エンジンノイズがないことで意外とロードノイズが耳に入りやすくなる。それがこのインサイトではほとんど気にならないのだ。そこからアクセルをより踏み込みエンジンが始動したとしても、エンジン音の侵入もそれほど大きくはない。

混んだ街中をぐるぐると走り抜けていてふと気づいたことは2つ。ひとつは走行中にエンジンが始動した時のショックが皆無なことだ。ハイブリッド車に乗るとエンジンが始動した瞬間に僅かに加速する、あるいはショックを感じるなどの違和感を覚えるクルマが多いが、インサイトに関しては全くといっていいほどそれはない。

そしてブレーキのフィーリングが自然なことも評価したい。ハイブリッド車の場合減速エネルギーを電気に変える回生ブレーキシステムが介入するが、これがブレーキフィールにいたずらをして、ブレーキペダルの踏力に変化が生じ強めにかかったりコントロールがしにくくなる場合があるのだ。これについてもインサイトは全くなく、良く出来た内燃機関のクルマのようにスムーズに、かつコントローラブルにブレーキを操作することが出来た。

今回のマイナーチェンジで大きく印象が変わったのが乗り心地だ。マイナーチェンジ前のモデルでは16インチと17インチ仕様を乗り比べたが、明らかに17インチでは乗り心地がバタつきバネ下の重さを印象付けていた。しかし今回18インチ(コンチネンタル コンチプロコンタクト235/40/18)という更に大径になったタイヤを装着しているにもかかわらず、全くバタつきを感じさせないのには驚いた。サスペンション関係で特に大きな変更はないようだが、細かなチューニングが進んだ結果、どういったシーンであっても快適な乗り心地を約束してくれる。もちろんパワーに関しても必要にして十分以上だ。

安全運転支援システムも「Honda SENSING」を標準装備し充実している。高速道路でアダプティブ・クルーズ・コントロール(渋滞追従機能付き)や車線維持支援システム(LKAS)などを試してみたが、この辺りもマイナーチェンジでチューニングが進んだようで、急な加減速や追い越し車線を走行中に走行車線のクルマを捉えて減速することもなかったので、完成度は非常に高いといえる。

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内田 俊一
筆者内田 俊一

1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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