シビック タイプRユーロ 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
タイプRユーロは2,010台のみの限定販売
かねてから存在が伝えられていた、イギリスで生産される欧州仕様のシビック タイプRが、「タイプRユーロ」と名付けられて、ようやく日本でも発売された。
「ユーロR」ではなく「タイプRユーロ」としたのは、「あくまで“タイプR”としての性能にこだわったから」と開発陣は語る。「欧州におけるタイプRはこういうものだ」という世界を、このクルマに凝縮させたという。
実はこのクルマ、本来は2009年春の日本導入が伝えられていたのだが、折からの世界不況の影響で、生産調整が余儀なくされ、半年ほど遅れてしまったという経緯がある。日本では2,010台の限定販売で、価格は298万円。10月下旬の時点で、受注はすでに500台を超えていたという。
ご存知のとおり、日本市場向けの現行シビックはセダンのみとなり、「タイプR」もセダンとなった。ボディ剛性や前後バランスを考えると、セダンボディのほうが性能向上を図る上で好都合というメーカーからのアピールもあった。
しかし、シビック=ハッチバックというイメージは根強く、このクルマの販売を切望する声は当初から少なくなかったようだ。
まず、誤解なきようにお伝えすると、プラットフォームはフィット系をベースとしている。つまりセンタータンクレイアウトだ。サスペンション形式は、フロントがストラットと共通だが、リアはトーションビームとなっている。
エクステリアデザインも、ずいぶんセダンとテイストが異なり、未来的な感覚が与えられているところも好み。これは、直接的なライバルとなる各社の高性能ハッチバック車に対しても、積極的にこちらを選ぶ武器になっていると思う。
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