【新型シビック e:HEVとメガーヌ インテンス比較】デザインやドライブフィールも異なるキャラクターだが、どちらも「爽快な走り」が魅力だ!

  • 筆者: 岡本 幸一郎
  • カメラマン:本田技研工業/MOTA編集部
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ホンダ 新型シビックといえば、つい先日も「タイプR」の開発車両が鈴鹿サーキットでラップタイムを更新したことが報じられたばかり。ニュルブルクリンクについても現在ルノー メガーヌR.S.が最速となっているが、そのうち王者奪還に向けて挑むはずだ。

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  1. デザインは新型シビックの方がシンプルだが、4ドアクーペのような見た目だ
  2. 新型シビック e:HEVはスポーティな走りが楽しめる
  3. 新型シビックとメガーヌはどちらも「爽快」をキーワードにしている

デザインは新型シビックの方がシンプルだが、4ドアクーペのような見た目だ

お互い量産FF車最速の座をかけてしのぎをけずるホンダ シビック タイプRとルノー メガーヌ R.S.はなにかと比べられることが多いわけだが、ちょっと目線を変えて、タイプRとR.S.ではなく、普通のシビックとメガーヌだとどうなのかというのも気になるところ。

新型シビックは2021年夏にフルモデルチェンジしたかと思えば、メガーヌもマイナーチェンジを実施した。ともに4気筒の直噴ターボエンジンを搭載し、排気量はシビックが1.5リッター、メガーヌが1.3リッター。それならこの2台を比べてもよいところだが、このほど新型シビックに新たにハイブリッドが加わったので、やはり新しいほうが気になるのは人の性。そこで、お互いの「普通」の「最新版」を比べてみることにした。

価格が500万円級のタイプRとR.S.に対し、こちらはずっとお手頃なのでとっつきやすいところもよい。2022年4月の価格改定でメガーヌのR.S.は一気に上がったが、インテンスの値上げは微々たるものですんだのはひとまずよかった。

デザインテイストもだいぶ違う。全身を表情豊かな面で構成しつつフロントフェイスをはじめ個性をより強調しているメガーヌに対し、新型シビックは逆にシンプルさを極めた印象を受ける。また、メガーヌはハッチバック車として一般的なパッケージングであるのに対し、新型シビックはややリアを伸ばした4ドアクーペのようなフォルムとしているのは見てのとおりだ。

インテリアの雰囲気もぜんぜん違って、どちらもがんばっているが、新型シビックはより凝った印象を受ける。後席の居住性も外見から想像できるとおり広さ感がそれなりに違って、いくぶん新型シビックのほうが余裕はある。

新型シビック e:HEVはスポーティな走りが楽しめる

ドライブフィールもそれぞれのキャラクターの違いは明確だ。思えば新型シビックの1.5リッター直4ターボも悪くなかったが、力感はあるものの回転落ちの遅さや回転フィールがガサツなろことや音質がもう一歩で、ちょっと残念だったのと比べると、今回出たe:HEVのほうがはるかにスポーティで感心した。

エンジン音からして実に軽やかで、吹け上がりも「爽快」だ。エコ志向のモデルかと思いきや、そういうわけではなく、もちろんエコ性能を重視しながらも、かなりスポーティな性格が与えられている。

最高出力104kW/6000rpm、最大トルク182Nm/4500rpmを発生し、新開発のアトキンソンサイクルの2.0リッター直噴エンジンと、135kWの最高出力と315Nmもの最大トルクを生むモーターを最適に使い分けるe:HEVの強みで、強い加速を求めたときも、俊敏に力強くレスポンスしてくれる。

そのまま踏みこんでいくと、かつての「SiR」を思わせるフィーリングで、軽快なサウンドとともに、いわゆる「カムに乗る」かのような軽やかな吹け上がりを楽しませてくれる。そのあたりは既出の1.5リッターガソリン車とはまったく異なる。

スポーツモードを選ぶとアクセルレスポンスがより俊敏になり、音量も大きめになって、より走りを楽しむことができる。

一方のメガーヌは、2022年4月現在では「インテンス」のモノグレード展開。ルノー、日産、三菱のアライアンスとダイムラーにより共同開発された1.3リッター直4直噴ターボエンジンにDCTが組み合わされる。電動化の要素は特になく、いわゆる典型的なダウンサイジングターボだ。

ただし、この排気量では3気筒も多いところ、4気筒とされたおかげでサウンドも安っぽくなく、エンジンのスイートスポットも広い。これまたパワー感は十分。1800rpmの低回転で270Nmの最大トルクを発生するので低速から力強く、159馬力の最高出力を発生する5500rpmの高回転域まで伸びやかに吹け上がる。

新型シビックとメガーヌはどちらも「爽快」をキーワードにしている

ハンドリングの違いも興味深い。新型シビックは正確で一体感があり、バッテリーを後席下に搭載したこともあって前後の重量バランスもよい。ステアリング特性もニュートラルで、FFっぽくない。それに加えて応答性のよいパワートレインも、意のままのハンドリングに輪をかけている。アクセルワークで荷重をコントロールして積極的に曲がり具合を自在に操れて走れるのも楽しい。

対するメガーヌは、R.S.だけでなく現行型の当初に導入されたGT系には、このクラスとしては珍しい「4CONTROL」と呼ぶ4WS機構が搭載されていて、クイックなハンドリングを実現していたのが印象に残る。

今回のメガーヌ インテンスには4WS機構は搭載されていないのだが、それがなくてもなかなかハンドリングは俊敏で刺激的だ。ただし、正確性に富み、全体的に精度感の高い新型シビックに対し、メガーヌはどこかゆるやかな中に鋭い切れ味の秘めているというニュアンスの違いがある。

いずれにしても、やっていることはそれぞれだが、どちらもドライブして楽しいことには違いない。

そういえば、新型シビックのグランドコンセプトが「爽快CIVIC」であることはよく耳にするが、メガーヌのプレスリリースにも「爽快」のキーワードがいくつも見受けられる。どちらも「爽快」を謳っているあたりもなかなか興味深い。

【筆者:岡本 幸一郎】

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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