ユーティリティ・スポーティ軽カー 徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:山口敏尚
軽カーなればこそミラクルオープンドアが生きる
もともとタントは、絶対的な居住空間の広さという大きなアドバンテージがあった。それに加えて、2代目ではミラクルオープンドアという大きな武器が与えられた。このクルマが身に着けたユーティリティは、軽カー界では、今のところ他のモデルでは絶対になしえないものがある。軽カーのようにボディサイズに制約のあるクルマともなればなおさら、それらのアドバンテージはより大きなものとなるといえるだろう。
実際、後席に乗せた子供の面倒を見るような用途においては、軽カーとしてというよりも、これ以上使いやすいクルマはちょっと見当たらないと思えるほどだ。
そして、最新のプラットフォームやパワートレインにより、走行性能も洗練された。装備類についても、VSCやレーダークルーズコントロールなど、軽カーとしては特殊と思われるものを除いて、ムーヴカスタムに設定されて好評を得たものの多くは、タントカスタムにも設定されている。その点でも、新型タントカスタムは、新規ユーザーはもちろん、従来のタントユーザーが乗り換えを積極的に検討する価値もあるだろう。
わかりやすさが魅力の高性能軽カー
eKシリーズは、「いい軽」をつくろうというコンセプトどおり、初代の登場時から軽カーの中では質感が高く、また、特にekスポーツのターボモデルは、わかりやすい高性能ぶりを見せている。2006年のモデルチェンジでは、そのコンセプトを変えることなく、洗練度を深めた。
ekスポーツは、トールワゴン系のようなルックスをしているが、全高は1570mm(13インチ車は1550mm)と、スタンダード系の範疇で、スペース効率を追求したモデルである。
さすがに古さが感じられるようになった面はあるが、わかりやすいルックスと性能に期待し、さらにスライドドアを持ったモデルであり、十分に期待に応えてくれるモデルといえる。ただし、スライドドア本来のメリットを享受するには、もう少し開口幅があってほしいと願うのが正直なところではある。
このクルマの本質は「走り」にあり!?
トールワゴン系の軽カーの次世代の指標となるべく登場したのがムーヴ。トールワゴンというカテゴリーであれば、最重視したのはスペースユーティリティであるように思えるが、ムーヴカスタムの場合、走りにも相当に力を入れていることが再確認できた。ここでミラカスタムを引き合いに出しても、ムーヴのアドバンテージは変わらないほどである。
価格的には、タントカスタムとほとんど大差ない。そして、タントと比べてしまうとスペースユーティリティではかなうわけがないが、それでも軽カーとしては十分な居住性を持っている。
逆に、フットワークのよさはタントとは比べ物にならない。どちらを選ぶかは、もちろんミラクルオープンドアや居住性をどれだけ欲するかというのもあるだろうが、単に登場時期が新しいか古いかにとらわれず、じっくり試乗してから考えたほうが間違いがないだろう。
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