スポーティな軽トールワゴン 徹底比較(1/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
かつてダイハツがムーヴに設定した「カスタム」が大きな反響を呼んだことで、やがて他の車種にも設定されるようになった。同様の動きは他メーカーにも波及し、いまや乗用タイプの軽自動車のほとんどに、標準モデルとエアロパーツをまとったスポーティモデルがラインナップされている。
タントは2003年に初代モデルがデビュー。2005年にタントカスタムが追加された。それまでワゴンR、ムーヴという軽自動車界の2大勢力に加わり、販売台数において3位の常連となるまでに成長した。そして2007年12月にタント/タントカスタム共に2代目へとモデルチェンジした。
タントの成功例にならい、軽自動車枠内で最大級の室内空間を得るというコンセプトを掲げ、スズキが手がけたのがパレット。2008年1月に発売された。
助手席側センターピラーレスのタントに対し、後席両側スライドドアにしたのが特徴。さらに、タントカスタムの直接的な競合モデルとして、2009年9月のパレットの一部改良と同時に追加されたのがパレットSWだ。ちょうどワゴンRにおけるスティングレーのような位置づけとなる。
そして、もう1台をどう選ぶか非常に迷ったのだが、ホンダのラインナップの中からもっともコンセプトの近いゼストスパークを選ぶことにした。
2008年12月にゼストスポーツに代わって設定されたモデルで、よりスポーティなイメージが強調され、個性的なクルマに仕上がっている。スライドドアを持たず、上記2台とは毛色の異なるクルマであることは承知しているが、より一般的な軽トールワゴンの、ミニバンタイプの軽乗用車との差を見る意味も込めて、あえて持ち込んだ次第である。
なお、今回はすべてターボエンジン搭載グレードで比較する。
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