ステーションワゴン 徹底比較(3/4)

クオリティの高さを実感させる

インストルメントパネルは端正という表現がピッタリ。ブラックを基調に、センターパネルにメタル調を用いている。全体をモジュール化していることで、面の段差を抑えた。これが、クオリティの高さを実感させる。3代目にくらべ、4代目はクラスアップした感じだ。

メーターや操作系はドライバーのほうに傾斜しているのも、運転しやすさを重視した結果だ。

シートはフロントシートは手動式で、着座はやや低め。ホールドはもう少しピシッとさせたいところだ。リアシートは座面後部はやや沈みこんでいるものの、着座はやや高め。しかしヘッドスペースに圧迫感はなく、足元も広い。

リアシートは背もたれが6対4分割で前倒し、フラットになる。左右のタイヤの張り出しも少なく、広い。実測しても、他の2車よりも奥行、左右幅ともに10cm以上の余裕がある。さらに床下にもサブトランクを備えている。

見た目以上に広く、使いやすいラゲッジスペースは、さすがにステーションワゴンをつくり慣れている感じがする。

ワンアクションでフラットな床面に

インテリアで目につくのは鳥が翼を広げる姿をイメージしたインストルメントパネル。ブラックとシルバーの2トーンが、特徴を表わしている。

目の前のメーターは立体感のある4連式。このクルマは、フィットベースにしているのだが、メーターをはじめ、室内でそれを意識させるところは少ない。7速シフトモード付のモデルは、ハンドルのスポーツ右にスイッチが装備されている。このスイッチでスポーツモードを選択し、ハンドル裏のレバーでシフトアップ（右）、シフトダウン（左）ができる。

フロントシートはやや高めの着座位置だが乗降性はよい。座面はダイヤル操作で後部が上下する。リアシートも高め。着座で、足元はほぼフラット。頭上のガラスルーフは固定式で、開閉もチルトアップもしない。ガラスルーフの内側は電動のシェードボードが付く。

リアシートは座面がチップアップしたり、背もたれが前倒しになる。ワンアクションで床面はフラットになる。

ラゲッジスペースはサスペンションの張り出しも少なく、奥行、左右幅ともにたっぷり。開口部は3車のなかでもっとも低く、使いやすい。

スポーティなデザインと上級車感

エアロツアラーのメーターはスポーティなデザイン。オーバル（楕円）型のスピード、エンジン回転計は、文字も太く、見やすい。グリーンのリングやマルチインフォメーションディスプレイが上級車感を演出している。このインパネの雰囲気は他の2車にはない高級さがある。

インパネに4ヶ所設けられたエアコン吹き出し口のルーバーも閉じると同一平面になり、上級車の雰囲気だ。

シートはフロントはダイヤルで座面後部が上下する方式だが、着座はやや低め。スポーティなポジションだ。リアシートの着座は高め。背もたれはややねかせ気味になる。足元のスペースは中央部はトンネルが高いのだがセンターコンソールの出っぱりが小さめなので、大人が中央に座れる。もちろん左右の乗員はゆったり感がある。

シートアレンジは多彩だ。リアシートは背もたれを倒すだけでなく、座面を引きおこすこともできる。助手席の背もたれを前倒しするとテーブルにもなる。ラゲッジスペースはサスペンションの張り出しが大きいのが弱点。その他のスペースは広い。2分割のデッキボードというのもアイデアものだ。

内装・装備の総評

インテリアの印象をひと口で表現すると、エアウェイブは若さがある。レガシィはつくりのよさ、上質感だ。フィールダーはスポーティといえる。インテリアカラーは、エアウェイブはベージュ系も揃えており、明るい。一方。レガシィは基本的にブラック／グレー。オプションでアイボリーもあるが、ここまで白色に近いのはちょっと使いづらい。フィールダーもエアロツアラーはブラックだけ。もう少し、おしゃれなインテリアカラーがほしい。