【比較】GLA・チェロキー・V40クロスカントリーを徹底比較 ~手頃なサイズの輸入車SUVが魅力的!~(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
趣味性を求めるならサイズと価格の手頃な輸入SUVが魅力的!
「日本の自動車市場は特殊だ」と日本車メーカーの開発者は口をそろえる。国内で人気が高いのは、海外では売れない軽自動車やミニバンで、セダンはサッパリ。「日本と海外の両方で売れるのはコンパクトカーだけ」と言う。
ところが最近は状況が変わってきた。日本国内と海外の両方で、SUVの人気が高まったからだ。日産 エクストレイル、スバル フォレスター、マツダ CX-5などは、海外市場を視野に入れて開発されたが、国内でも堅調に売れている。
人気が出れば車種数も増えるが、SUVの新型車が多いのは輸入車だ。海外の各ブランドが一斉にSUVに注目して、品ぞろえも増えた。
海外のメーカーがSUVに積極的なのは、北米の旺盛な需要によるもの。ただし欧州メーカーはSUVの開発に慎重だった。走行速度が全般的に高いヨーロッパでは、高重心のSUVは走行安定性を確保しにくい。それが2000年頃になると走りの技術が高まり、商品化が開始された。
一方、日本国内には別の事情がある。背の高いミニバンやコンパクトカーがファミリーカーとして浸透したことだ。クルマ好きのユーザーが子育てを終えて趣味性の強いクルマを求めても、車内の広いミニバンなどに慣れていると、天井の低いクーペやスポーツセダンには戻れない。「車内にゆとりがあって、趣味性も満足させられるクルマ」となれば必然的にSUVに行き着く。年齢も相応に高いから、「クーペでは気恥ずかしく、セダンでは落ち着きすぎている」という気持ちもあるだろう。
そして運転の楽しさ、内外装の質感や個性を求めると、サイズや価格が適度な輸入車SUVにも魅力がある。そこで今回は、ドイツ車のメルセデス・ベンツ GLA、アメリカ車のジープ チェロキー、スウェーデン車のボルボ V40クロスカントリーの3車を徹底比較する。
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