ハイブリッドカー 徹底比較(4/4)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:島村栄二
1,500Wまで対応するAC電源も武器
エスティマハイブリッドは、デビュー直後の1ヶ月間で、月販目標台数の7倍近くとなる約4700台を受注したとのこと。確かに、人気全盛期のミニバンで、しかも元々大ヒットモデルのエスティマで、さらにハイブリッドと、売れる要素は揃っている。
ガソリンエンジン車からの価格アップは、「Gグレード」の4WD車と比較した場合、2.4L車に比べて約115万円、3.5Lに比べて約75万円となる。こうなると、燃費でモトを取ろうという発想は適切ではなさそうだ。ちなみに今回の撮影時は、気温35度に達する中での市街地走行で11km/L台をマーク。だが、実際の実力のほどはこんなものではないはずだ。
では、何がメリットなのか? もちろん燃費も加速性能も、「圧倒的」とはいえないまでも魅力には違いない。しかし一番は、まるでミニ発電所をクルマに押しこめたような、1500Wまで使えるAC電源が大きいと考えている。これはカーライフのあり方を根本から変えてしまうほどのインパクトがある。実際、単純に便利と思って購入するユーザーが多いのはもちろん、災害に備えるつもりで購入したり、職業柄これまで発電機を使用していた人がエスティマハイブリッドに買い替えて重宝しているという話も聞いた。1台のミニバンとしても、非常に付加価値の大きいモデルである。
高級車のハイブリッドが生んだ新たな価値
高級なハイブリッドカーとして、これまでになかった価値を生み出したモデル。その走りは、高級車に相応しい高性能を与えたもので、同時にエコの両立をも図っている。
ガソリンエンジンのGS350との価格差はベーシックバージョンで約50万円、バージョンLでは約140万円となる。こちらも燃料の節約分でモトを取るという発想は的を得たものではないだろう。ハイブリッドの上乗せされた加速感や、「これまでにない新しい乗り物に乗る」という楽しさが、GS450hの醍醐味だと思う。
その走りは、車重を気にすればキリがないのだが、一般的な走行状況においては、踏み初めから誰でも味わえる圧倒的な加速フィールが強み。この加速感こそGS450hの醍醐味に他ならない。 取材時の燃費データは、猛暑と走行状況のせいか、ここに記すには不適当な数値となってしまった。あらためて計測する機会を設けたいと思う。
個人的に、もしGSを買うのであればこの450hを選ぶ。それは、ヨーロッパのプレミアムカー列強を含めても、他では絶対に持ち得ない世界を持っているからだ。
ハイブリッドカーの王道ははやりプリウス
ハイブリッドエコカーの代名詞となったプリウス。その燃費性能はすでにいわれているとおり。今回の撮影時も、この3モデル中ではやはりトップとなる16km/L台を達成した。
内容的にはかなり特殊なクルマに違いないが、実際に乗ってみると、その特殊性をまったく意識せずに使うことができる。もはやガソリンエンジン車に比べた場合のデメリットはまったくないといえるレベルである。
逆に、ハイブリッドを意識して運転すると、それが面白くなってくる。エンジンのオン/オフや、モニターの画面で瞬間燃費が徐々に上がっていくことを楽しみながら乗ることができる。さらに、その数字が従来のガソリンエンジン車や、今回の他の2モデルとは別次元であることを強調したい。ハイブリッドカーとしてもっとも正当なのは、今でもプリウスであることは間違いないだろう。
とはいえ、車両価格で斬るとプリウスも同クラスにおいては割高となるわけだが、こちらも燃費でモトを取るという発想よりも、新しい乗り物に乗る楽しさや、プリウスに乗ることで得られる周囲の受け取り方を理由に選ぶのが賢明だ。
また、最新モデルでは上級装備をふんだんに与えたグレードも設定され、選択肢の幅が広がったことも是非知っておいてほしい。
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