国産ホットモデル 徹底比較(2/4)
- 筆者:
- カメラマン:島村栄二
ほとんどレーシングカーのようなドライブフィール
もともと日本を代表する2BOXのハッチバック車であったシビックだが、国内販売モデルのボディタイプについて、現行モデルはセダンのみに絞られた。
そして、かねてからウワサのあったタイプRがついに発売された。タイプRとしては2006年夏のDC5型インテグラ・タイプR消滅以来の復活となる。
開発陣によると、追求したのはあくまでも“タイム”とのこと。最終型インテグラ・タイプRに比べ、筑波サーキットで1秒、鈴鹿サーキットで2秒のタイム短縮を目標として設定し、達成した上で市販化されたという。そのポテンシャルを備えつつ、日常のドライブにも使用にも耐え、ワインディングやサーキットを楽しめるクルマ、というのがコンセプトのモデルとなる。
外観は、大開口のフロントバンパー&フロントグリル、リアバンパー&リアディフューザー、大型リアスポイラー、サイドシルガーニッシュ、専用フード&フロントフェンダーなど、多数の専用のエアロパーツを装着する。ベースが大人しめのセダンのシビックながら、こうなるとなかなかにスパルタンな印象を受ける。
K20A型2L DOHC i-VTECエンジンは、従来よりも吸排気効率と圧縮比を向上し、最高出力165kW[225ps]/8000rpm、最大トルク215Nm[21.9kgm]/6100rpmを達成。NSX製法へッドポート処理の伝承により、ポート表面を滑らかにし、吸排気抵抗を低減。吸排気系の洗練し、高回転、高出力化とともに実用域のトルクの向上を実現。クロスレシオ6速MTは、ギア比の最適化が図られている。
ボディについては、開発者が「あらためてベースのシビックのボディのよさを実感した」とのこと。これをさらにタイプRのために各部を補強している。
専用サスペンションと専用18インチタイヤ、ヘリカルLSD、大径ブレーキなどの採用により、優れたスタビリティ、中高速コーナーでの高い旋回性能と、操縦安定性を獲得し、操る楽しさを実現している。
車重が増えているものの、動力性能については十分に満足できる味つけ。ターボがなくても、この青天井にトップエンドまで吹け上がるフィーリングは痛快極まりない。低中速トルク特性にも優れ、扱いにくさは感じない。また、従来のタイプRはクラッチミートやトルクステアなど、駆動系に扱いにくいクセがみられたが、そのあたりも改善されている。
ハンドリングは実にニュートラルで、FF車ながらリアをしっかりと接地させつつも、フロントでグイグイと曲がっていく。ライントレース性は極めて高い。
エンジンのよさもさることながら、FFでこのようなセッティングを実現したことには感服させられる思いである。ただし、サーキットでは素晴らしく思えた足まわりのチューニングは、一般道で乗るにはやはり固すぎる。
往年のハイパワーターボエンジンにような味付け
各種エクステリアパーツや18インチタイヤのほか、フロントアンダースポイラーやタイヤディフレクターなどの専用の空力パーツをまとう。
ベーシックなアクセラに比べてはるかに存在感があり、いかにも速さを追求した特別なモデルという雰囲気が漂う。
ベースのアクセラ自体が、鋭いヘッドライトやアグレッシブなフォルムなど、なかなか個性的で、キャラクターの立つデザインを持っているところだが、日本人の好みかどうかというと少し違うように思える。
もともとアクセラは世界を視野に入れ、1700mmを超えることを承知の上で、クルマとしての完成度を優先させるなど、世界の舞台を主体に捉えたモデルといえる。
床下をフラット化するアンダーフロアカバーを装着し、床下の整流にまで配慮している。最高出力194kW[264PS]、最大トルク380Nm[38.7kgm]を発生する「MZR2.3L DISIターボエンジン」を搭載。これにハイパワーに対応した6速MTを組み合わせる。
さらに、新開発のトルク感応式スーパーLSDや、ドライブシャフト剛性チューニング、ステアリング操舵度に応じたトルク制御システムなどを採用している。
アテンザにも「マツダスピード」があり同じくターボエンジンを搭載するが、4WDとFFという根幹的部分が異なる。これに合わせ、アテンザの272psに対しエンジンパワーも若干デチューンされている。
エンジン特性は、よくもわるくもわかりやすいターボエンジンの味付け。平坦地では低ブーストの領域でもそれなりについてくるが、上り勾配では、3000rpm以下ではきつく感じるほどややトルクが薄い。そして、そこから上で急激に過給が立ち上がる設定となっている。かつてのドッカンターボにも似た強烈な加速を示す。トップエンドまであっという間に吹け切ってしまう。
アクセルオン時には若干のトルクステアを感じるほど強力にパワーが立ち上がるが、LSDの効果によりトラクション性能に優れ、グイグイと前進していく。乗り心地は、全体に多少の固さ感があり、バネ下の重さを感じさせる動きも見られるものの、予想したほど悪くなかった。
このクラスで最高のパフォーマンスを発揮
バンパーやボンネット、サイドステップだけでなく、前後にオーバーフェンダーを採用しているのはコルトのみ。205/45R16サイズのOEMタイヤ銘柄も、横浜ゴムのハイグリップタイヤ「アドバン・ネオバ」となっている。
1.5L MIVECターボエンジンは、5MT車で最高出力113kW[154ps]/6000rpm、最大トルク210Nm[21.4kgm]/3500rpmとクラストップレベルの動力性能を誇る。これにゲトラグ社製5速MTが組み合わされるが、シフトフィールはもう少し節度感があって欲しいように思える。6400rpmからレッドゾーンであり、それほど上まで回るエンジンではない。
国産車のこのクラスで唯一のターボエンジン搭載車であり、4000rpm以上のターボゾーンではなかなかわかりやすい味付け。低回転域ではさすがに圧縮比の低い感覚があるが、アクセラに比べるとはるかに扱いやすく、過給圧の低い領域でもそこそこレスポンスするし、トルクも十分に出ており、NA領域も重視したセッティングであることがわかる。
ボディ各部には、従来の約1.5倍にも及ぶスポット溶接を増し打ちしたほか、Dピラー周辺を前後サスペンションの取付部周辺を重点的に補強したとのこと。また、ステアリングギアレシオがクイックになっている。
ハンドリングのセッティングが絶妙で、まず、これほど背の高いクルマとは思えないロールの仕方をする。そして、荷重移動でリアを軸にノーズが小気味よく向きを変えるという、なかなか楽しい味付けとなっている。
ブレーキにフロント15インチ&リア14インチという、車重のわりにキャパシティの大きなものを採用し、EBD機能も備わる。また、5MT車には、ASC(アクティブスタビリティコントロール)が付くところもポイントだ。
デザイン・スペックの総評
絶対的な動力性能についていうと、やはりターボの2台にはわかるやすい速さがある。ただし、よりターボらしさを強調するアクセラに、排気量が大きめの自然吸気エンジンのようなテイストを狙ったコルトと、キャラクターは異なる。シビックは究極の性能を追求した自然吸気エンジンを搭載。ターボにはない、研ぎ澄まされた自然吸気エンジンなればこそ実現できる痛快な吹け上がりを楽しめる。
また、ハッチバックの2車に対し、シビックはセダンになったことをとやかくいわれているが、セダンならではの前後重量バランスのよさと、ボディ剛性の高さを体感できる。レーシングライクなテイストを望むのであれば、シビックがイチオシである。
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