ホンダ 新型アコードハイブリッド vs マツダ アテンザ ディーゼル どっちが買い!?徹底比較(3/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
【新型アコードハイブリッド vs マツダ アテンザ ディーゼル 走行安定性・装備対決】
走行安定性については、両車ともに後輪の接地性が高くて良好だが、新型アコードハイブリッドの操舵感はLサイズセダンらしく穏やか。コーナーではボディの重さを少し意識させ、スポーティに走れば旋回軌跡を拡大させやすい。タイヤサイズは17インチ(225/50R17)で、試乗車のブランドはダンロップ・エナセーブ050であった。峠道を機敏に走るというより、高速道路をリラックスして巡航する使い方が似合う。
タイヤの指定空気圧は前輪側が225kPa、後輪側が220kPaと常識的な範囲に収まり、転がり抵抗を軽減させる目的で、むやみに高めの設定にはしていない。乗り心地は適度に柔軟で快適だ。
アテンザセダンは、最近のマツダ車らしく、小さな舵角から正確に反応する。BMWなどに近くダイレクト感が強い。Lサイズのセダンでは良く曲がる部類で、ボディの重さを意識させない。峠道をスポーティに走る使い方にも適する。
アテンザセダンのタイヤは17インチ(225/55R17)と19インチ(225/45R19)があり、試乗車が履いていたのは双方ともにブリヂストン・トランザT001。19インチは操舵感がさらに機敏になる半面、乗り心地の硬さが目立つ。バランスが良いのは17インチだろう。硬さが和らぎ、ダイレクト感と両立させている。指定空気圧はタイヤサイズを問わず前後輪ともに230kPaであった。この数値も妥当だ。
装備については、新型アコードハイブリッドはカーナビを標準装備。「EX」グレードにはミリ波レーダーを使った衝突回避の支援機能と、車間距離制御の可能なレーダークルーズコントロール。カメラを用いたハンドル操作のサポートと車線逸脱の警報機能が備わる。
アテンザにも同様の安全装備が用意され(車線逸脱は警報のみ)、斜め後方の車両を検知することも可能だ。しかし、アテンザではカーナビがディーラーオプションとなっている。
【アコードハイブリッド vs マツダ アテンザ ディーゼル 価格対決】
車両価格で比較してみよう。
アコードハイブリッド「EX」が390万円。アテンザセダン「XD・Lパッケージ」は340万円で、BOSEサウンドシステムとカーナビを加えて370万円。そしてアテンザ クリーンディーゼルであれば、12万円の補助金の交付を受けることができる。となると、新型アコードハイブリッドよりもアテンザセダン クリーンディーゼルの方が実質的に30万円ほど安い。
走行コストはどうか。実用燃費をJC08モードの85%、レギュラーガソリンが1リッター当たり160円、軽油が140円とすれば、アコードハイブリッドの走行単価は1km当たり「6.3円」。アテンザセダンクリーンディーゼルターボ(6速AT)は「8.2円」になる。1万kmならアコードハイブリッドが6万3,000円、アテンザセダンが8万2,000円と、意外と差が開かない。
新型アコードハイブリッドはサイズを考えると驚きの低燃費車だが、アテンザセダンも軽油の低価格によって走行コストの差を縮めている。
「新型アコードハイブリッド vs アテンザセダン クリーンディーゼルターボ」の対決は、以上のように実力が伯仲している。長距離ドライブを中心に、ゆったりと落ち着いて走るなら新型アコードハイブリッド。ディーゼルの太いトルクを満喫しながら、積極的なドライブを楽しみたいならアテンザセダンクリーンディーゼルターボを推奨する。
今の日本車で進化が著しいのは軽自動車やコンパクトカーと思われがちだが、この2車の比較原稿を書いていて、セダンにも目を向けたい気持ちになってきた。
今後の課題は、セダンを数多く手掛けるトヨタと日産だろう。比較した2車と同程度の価格で(フル装備でも400万円以下)、低燃費かつ運転の楽しい後輪駆動車を投入すれば、セダンの世界も変わるのではなかろうか。
「クルマ離れ」は「セダンの衰退」と同時に進行してきた経緯があり、セダンの商品力が高まれば、クルマ界全体も元気を取り戻せるように思う。というか是非そうなって欲しい、クルマ好きの一人として。
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