シトロエン C4ピカソ・グランド C4ピカソ 新型車解説/森口将之(2/2)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:茂呂幸正
さらに上質さが増したインテリア
インテリアは、前席と2列目まわりは2つのボディで基本的に共通。ドライバーの頭上まで伸びる巨大なウインドスクリーンは旧型から受け継がれ、後方のガラスルーフは標準装備になった。その下に広がるインパネは、明るいアイボリーに代えて落ち着いたグレーをテーマカラーに起用し、仕上げはさらに上質になった。
デジタル式センターメーターは、12インチと一気に巨大化。通常は3分割で、右に速度とギアポジション、中央にトリップコンピュータ、左にエンジン回転や水温を表示するが、スイッチひとつで車両周辺の俯瞰/前後映像やパークアシストの状況を映し出す。しかも速度計のデジタル数字の下には、かつての「GS」や「BX」などが装備していたボビンメーター風の表示まであるというオマケつきだ。
新型はその下にもうひとつ、7インチのタッチスクリーンも用意した。こちらはエアコンやオーディオ、ハンズフリー、オプションのナビゲーションシステムなどを表示する。おかげでセンターパネルのスイッチは激減した。
シートは2列目/3列目を含めて人数分が独立したセパレートタイプ。前席以外はもちろん折り畳み可能だ。ここまでは旧型と同じだが、ホイールベースの延長によって2列目の足元空間は広がり、グランドC4ピカソではリアドアが長くなったおかげで、3列目へのアクセスが楽になっている。
最先端の安全装備を備えつつ、軽量化とパワーがアップ
グレード構成は、5シーターがエクスクルーシブ1グレードなのに対して、7シーターはセダクションとエクスクルーシブが用意される。エクスクルーシブでは、シートベルトの張りを最適化するアクティブシートベルト、前車との距離を一定に保つアクティブクルーズコントロール、車線逸脱を警告するレーンデパーチャーウォーニング、30㎞/h以上で先行車との車間距離を3段階の警告で伝えるディスタンスアラートなど、最先端の安全装備が一気に標準装備となった。
さらにエクスクルーシブのインテリアにはオプションで、ブラック&シャンパンの2トーンナッパレザーインテリアを選択することも可能だ。
このボディを動かすエンジンは従来どおり、1.6リッター直列4気筒ターボだが、最高出力は156psから165psにアップしている。「クラシックDS」を彷彿とさせる、ステアリングの奥から立ち上がった細いセレクターレバーで操るトランスミッションは、6速2ペダルMTのEGSから、同じ6速のトルコン式ATに置き換わっている。サスペンションは形式こそ同じだがプラットフォーム同様新設計。ポテンシャルが向上したとのことで、リアのスプリングはエアからコイルに変更された。
CITROEN GRAND C4 PICASSO Exclusive 主要諸元
全長x全幅x全高:4600x1825x1670mm/ホイールベース:2840mm/車両重量:1550kg/乗車定員:7名/駆動方式:前輪駆動(FF)/エンジン種類:1.6リッターツインスクロール直列4気筒 DOHC /総排気量:1598cc/最高出力:165ps(121kW)/6000rpm/最大トルク:240N・m/1400-3500rpm/トランスミッション:6速AT/車両本体価格:3,780,000円[消費税込み]
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