ホンダ 初代シビック登場から祝50年! 本質は今でも後継モデルに受け継がれていた
- 筆者: 小鮒 康一
- カメラマン:MOTA編集部
千葉県・幕張メッセで開催されたヘリテージカーイベントの「オートモビルカウンシル2022」。2016年から開催され、今年7回目となる。
今回はオートモビルカウンシルに出展された初代シビックを紹介しよう。
コンパクトカーでありながら居住性を高めて人気モデルとなった初代シビック
ホンダを代表する車種のひとつであるシビック。その初代モデルは1972年7月に登場しており、2022年の今年で50周年を迎える歴史ある1台となっている。
今でこそ、そこそこ立派な車格を持つ車種となったシビックではあるが、当時はホンダの乗用車のボトムラインを担うクルマとして登場していた。
それまでは空冷エンジンを中心にラインナップしていたホンダであったが、このシビックでは一般的な水冷エンジンとし、デザインもシンプルかつクリーンなものとなっており、小さなボディでありながらホイールを四隅に配することで高い居住性を備えるなど、非常に実直なコンパクトカーとして瞬く間に人気車種の仲間入りをしたのである。
ちなみにシビックというとハッチバックのイメージが強いが、当初は2ドア+独立したトランクを持つボディタイプでスタートしており、3ドアハッチバックは遅れて追加されている。
時代の要請に応えたエコでクリーンなエンジンが世界的にもヒット!
また1973年12月にはCVCC(Compound Vortex Controlled Combustion)と呼ばれる低公害エンジンを搭載したモデルを追加。
このCVCCエンジンは当時、世界一厳しい基準が設けられてパスすることは到底不可能とまで言われていたアメリカの「マスキー法」と呼ばれる排出ガス規制法を世界で初めてクリアしたエンジンであり、アメリカはもとより第一次オイルショックなども影響してエコノミーかつクリーンなエンジンを搭載したシビックは世界的な大ヒット車種となったのである。
その一方で1974年にはツインキャブレターで76馬力まで出力を向上させたエンジンと5速を組み合わせたホットモデルの「1200RS」を追加するなど、現在まで続くスポーティなイメージも持ち合わせていた。
初代シビックをベースとしたレース車両「ヤマトシビック」も展示!
そしてそんな初代シビックをベースとし、本田技術研究所の社内チームである「TEAM YAMATO」が制作したのが、同時に展示された「ヤマトシビック」である。
当時のマイナーツーリングレースなどに参戦するために作られたこの車両は、当時のコンディションを維持する方針で保存されているため、レース中のアクシデントによってテープで固定されたミラーや接触の影響がみられるバンパーなども当時のままとなっている。
ベース車が同じとは思えないほど大きく張り出したオーバーフェンダーやフロントスポイラー、リアウイングなど、往年のツーリングカーレースの不文律に沿ったエクステリアと、1.3リッターながら150馬力までチューニングされた心臓部などは見どころ満点。
もともと600kg台と軽量なボディを持つ初代シビックだっただけに、1981年と83年において富士グランチャンピオンレースのマイナーツーリングで年間チャンピオンに輝いたのも頷けるというものだ。
ボディサイズこそ変わってしまったが、先日発表されたハイブリッドと間もなく登場するタイプRという、エコ&スポーツ両方の特徴を持ち合わせている新型シビックは、50年経ってもその本質を変えていないのかもしれない。
【筆者:小鮒 康一】
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