すでに大国では新車をネット通販で買う動きが本格化!10年後の日本はどうなる?(2/2)
- 筆者: 桃田 健史
中国全土で3割、地方都市では6割がコールセンターで通販!!
先日の北京モーターショーの際、ホンダの中国事業統括者と経済メディアとの合同インタビューがあり、筆者も参加した。
その際、「天猫Tモールでの、販売の実態を教えて頂きたい。将来的にはネット通販が可能になると思いますか?」と聞いてみた。
これに対して「現状では、天猫Tモール経由での販売数は、中国全土の約3割です。また、ディーラーが少ない地方都市では6割近い。これらは事実上、コールセンターによる通販です」と回答があった。
この「天猫Tモール」とは、中国でのネット通販最大手のアリババが運営する、ネット通販のポータルサイトだ。中国人にとって、ネットで買い物する時は、必ずといってよいほど利用する超人気サイトである。
そこでクルマを買おうとする場合、アリババと各自動車メーカーが協業するサイトへ飛ぶ。そこはまるで、メーカー直系のサイトのように見える。そこでクルマの情報を得て、近隣のディーラーへと紹介してくれる。そして、実店舗に行かなくても、コールセンターとのやり取りだけで、新車が購入できてしまうのだ。
2016年現在、日本で新車を買う場合、ネットや雑誌で情報を集める。そして、実際に近くのディーラーに行ってみる。ディーラーマンと値引き交渉したり、試乗したり。そうした「遠足の前」のような時間と空間にウキウキする。
そんな買い方が変わる日は来るのか?それとも、カーディーラーが現在のビジネスモデルを死守することで、ネット通販は解禁されないのだろうか?
果たして、10年後どうなるのか、いまからとても楽しみだ。
[Text:桃田健史]
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