BMW M3クーペ M DCT Drivelogic 試乗レポート(1/4)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:原田淳
投入された“DCT”と言う名の最強ウェポン
MT並みの伝達効率の高さと、AT並みのイージードライブさの“良いとこ採り”をしたトランスミッションとして、このところ急速に搭載車が増加しているのがDCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)。
日本車でもランサー・エボリューションやGT-Rには採用例が見られるが、その多くの例が欧州車で占められるのは採用されるギアボックス本体の構造が、現在でも欧州では主流であるMTをベースとしている事に関係が深い。
そうした状況の中で、いよいよBMWにも搭載車が登場。その第一号となったのは生粋のドライバーズカーとして名を馳せている『M3』だ。
最高420psという出力を8,300rpmという高い回転数で絞り出す4LのV型8気筒エンジンによる回転トルクを、50:50という前後重量配分を意識して開発されたシャシーの後輪へと伝達して路面を蹴るM3のダイナミックな走りは、すでに世界的にも定評あるところ。そこに“DCT”なる新たなるウェポンを加えた最新モデルのポテンシャルに対する期待度は、いやが上にも高まろうというものだ。
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