BMW 新型3シリーズ「330i M Sport」試乗│計り知れない潜在能力を持ったスポーツセダンの新たなる指標(3/3)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:和田 清志・小林 岳夫
気になる日本初期導入モデルは・・・
新型3シリーズの初期導入モデルは、330i Mスポーツと3タイプの320i(SE、スタンダード、Mスポーツ)となる。
330iと320iともに2リッター直4ツインスクロールターボエンジンを搭載。320iは330iの出力調整を行ったエンジンであり、これは余談だけど本国で現在搭載を進めている320iのエンジンは新開発中。つまりこの日本仕様はそれを待たずに、まず性能調整バージョンの日本専用の320iを用意しているという。
日本では330iよりも320iのニーズが高いことを把握している日本サイドがユーザーが、選びやすいモデルにこだわった結果というのは嬉しい。ちなみにこれらのエンジンの構造面ではエキゾーストマニホールド一体型のタービンハウジングを新採用し、排気効率のダイレクトさも向上。これらに最新世代の8ATが組み合わされるというのが特徴だ。
計り知れない潜在能力を持った330i Mスポーツ
と、320iをご紹介しておきながら今回用意されていた試乗車は330i Mスポーツのみだったのでした、残念。
しかし330i Mスポーツの258ps/400Nmを発揮するエンジンはアクセルをどこから、どのくらい踏み込んでも厚みのあるトルクが得られる扱いやすさとレスポンスの良さにまず実用セダンとして好感を抱く。そしてアクセルを一気に沢山踏み込めばシャープだけれど太いトルクが伸びて一気に加速。スポーティな表情を見せてくれる。
その点ではハンドリングもしかり。試乗車にはM3に装着してあるものと相当のアダプティブ Mスポーツサスペンションがオプション装備されていた。
ところによりちょっと足下が跳ねることもあったが、それでも路面にへばりつくような印象は終始続く。ウエットコンディションのなかワインディングに向かい、走行モードの“スポーツ”を選んで走ってみる。コーナリング中のハンドリングはクイックな印象を抱きつつ、とても素直。しかもそのハンドリングはコーナリングを続けるほどに走行ラインが細く=精緻に浮かび上がるような感覚すら抱けたと言っても決してオーバーではない。
もしハイスピードコーナリングや複合コーナーをドライ路面コンディションで走ったならタイヤのスイートスポット全面で路面を受け止め、その先は・・・と、まるでM3の想像インプレッションを書いているような気分になってくるからその潜在能力は計り知れず、すごそう。
走行モードをコンフォートにすれば、乗り心地も挙動も少しマイルドになる。「街乗りモードはやはりコレかな」、と思えるフィーリングだ。静粛性も申し分ない。
編集Mくんに運転を代わってもらい乗り心地もフラットなリアシートに収まりながら価格の話になった。
「これでどのくらい高くなったんだろうね」と言いつつ覗いた試乗車の価格は724万円(オプション装備込)。330iMスポーツの車両本体価格は632万円。
BMWジャパンの方によると先代との価格差はほとんど加えなかったという。決して安くはないとはいえ、BMWジャパンさんは大丈夫なのかしら。
[筆者:飯田 裕子/撮影:和田 清志・小林 岳夫]
BMW 新型3シリーズ スペック
BMW 新型3シリーズ 主要スペック | ||
---|---|---|
320i SE/Standard/M Sport | 330i M Sport | |
メーカー希望小売価格(消費税込) | 452万円/523万円/583万円 | 632万円 |
全長 | 4715mm | |
全幅 | 1825mm | |
全高 | 1440/1440/1430mm | 1430mm |
ホイールベース | 2850mm | |
乗車定員 | 5名 | |
車両重量(車重) | 1560kg | 1630kg |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC ガソリン | |
駆動方式 | FR | |
排気量 | 1998cc | |
エンジン最高出力 | 135kW(184PS)/5000rpm | 190kW(258PS)/5000rpm |
エンジン最大トルク | 300N・m(30.6kg・m)/1350~4000rpm | 400N・m(40.8kg・m)/1550~4400rpm |
トランスミッション | 8速AT | |
燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
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