アウディ 新型 R8・R8スパイダー 試乗レポート/松田秀士(2/3)

アウディ 新型 R8・R8スパイダー 試乗レポート/松田秀士
左手前:アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ/右奥:アウディ 新型 R8 スパイダー 5.2 FSI クアトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ 画像ギャラリーはこちら

内外装の変化は最小限に留まる

アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロアウディ 新型 R8 クーペ 4.2 FSI クワトロ

まずエクステリアの変更点から。

アウディのシンボルでもあるシングルフレームグリルが新しくなり光沢ブラック仕上げとなった。V10モデルは差別化のために支柱部分にクロームストリップを採用しているのだが、新型ではクロスバー(横方向)のみにクロームが施されている。

また、フロントバンパー両サイド下部のエアインテークは、これまで2本だったクロスバーが3本に変更されている。さらにスポイラー一体型のエアロバンパーの形状も若干ではあるが変更されている。ヘッドライトは全車標準でフルLEDとなりレンズカットのデザインも新しくなった。また、ドアミラーは空気抵抗軽減の目的で小型化されている。

内側から外側へとLED光が流れるターンシグナル

アウディ 新型 R8 スパイダー 5.2 FSI クアトロ

ではリアに回ってみよう。レッドダイヤモンドと呼ばれるR8の新しいエンブレムが施され、LEDのライトストリップが内側から外側に流れるように点灯するターンシグナル(方向指示灯)が新しい。これは実際、認可を取るのに苦労したそうだ。また、リヤエンドのエア抜きのためのクロスバーも2本から3本に増えている。さらに、アンダーエアーをボディ下面から抜き去るリヤディフューザーもハイグロスブラック仕上げ。そして、デュアルエグゾーストシステムの大口径左右クロームトリムはこれまで楕円形だったのだが、新しく真円に変更されている。しっかり見ないと気付かないが、細かな改良が施されているのだ。

ところで、ハイグロスブラック仕上げのカーボンパーツが多用されるインテリアには大きな変化を感じなかったが、アルミ素材のパドルシフトが上方に長くなり、コーナーリング中などの操作でも使いやすくなっていた。

アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ インテリア・インパネ周りアウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ シートアウディ 新型 R8 スパイダー 5.2 FSI クアトロ インテリアアウディ 新型 R8 スパイダー 5.2 FSI クアトロ メーター周りアウディ 新型 R8 スパイダー 5.2 FSI クアトロ シート自体は他のアウディモデルと大きく変わることはない標準的なデザインだ。

V8・V10共にドライサンプ方式を採用

アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ

では、気になる動力性能の話をしよう。ハンガリーのジェール工場で手作業によって組み立てられるV8エンジンとV10エンジンは、環境に優しく燃費の良い直噴方式だ。しかも両エンジン共にドライサンプのオイル循環方式。ドライサンプに対して一般的なオイル循環方式をウェットサンプと呼んでいる。ウェットサンプはエンジンの最下部にオイル溜まりを設け、重力によって落ちてきたオイルをポンプでくみ上げ再びエンジンの潤滑と冷却を行う方式。この方式は安価だ。対してR8が採用するドライサンプは、オイル溜まりをなくして、その代わりにオイルタンクをエンジン外に設け、そこからポンプで強制的にオイルを循環させる。当然、コストが掛かる。

このドライサンプのメリットは、オイル溜まりがない分、エンジンを低くマウントできる。さらに、コーナーリング中などの横G下においてもオイルが偏らないのでオイル切れが起こらず、エンジン本体のトラブルを予防できるのだ。

Sトロニック新採用で、よりスムーズになったシフト

アウディ 新型 R8 クーペ 5.2 FSI クワトロ V型10気筒エンジンアウディ 新型 R8 スパイダー 5.2 FSI クアトロ 7速Sトロニックトランスミッション

ところで、かつてF1マシンのエンジン規定が排気量以外フリーだった時代に一番効率が良いとされたのがV型10気筒エンジンだ。フォード系に直列5気筒エンジンが存在するが、これは直6のスムーズさと直4のエコ性能(コンパクトも含めた)をミックスさせるために誕生した。このことから考えれば、V10はV8とV12のいいとこ取りということになる。

V8モデルのR8のパワーは430ps/430Nmなのに対して、V10モデルは525ps/530Nmと圧倒的。そして今回新採用となったデュアルクラッチシステムの7速Sトロニックの採用により、0→100km/h加速は3.9秒から3.6秒と0.3秒速くなった。その差が感じられるか?と問われたら、きっとウサイン・ボルトなら分かるに違いないだろう。

ただし、はっきりしているのはシフトチェンジのスムーズさ。以前はアップシフトの度に瞬間的に強いショックを伴ったものだが、新しいSトロニックはどのような条件下においても非常にスムーズでシフトアップ&ダウンが速い。ちなみにV8モデルは4.6秒から4.3秒にと、こちらも0.3秒速くなっている。

[次ページへ続く]

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松田 秀士
筆者松田 秀士

1954年高知県生まれ。僧侶の資格を持ち、サラリーマン、芸能人の付き人を経て、28歳でレースデビュー。92年には、デイトナ24時間&ル・マン24時間レースに出場。94年、インディ500マイルレースに日本人2人目のドライバーとして初参戦。2年目の95年には完走を果たし、翌年、当時日本人最高位完走という成績を残した。同じ頃から東京中日スポーツ新聞等で自動車評論活動を開始。現在も執筆活動の傍ら、レーシングドライバーとしても活躍中。記事一覧を見る

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