アウディ A6 試乗レポート(2/4)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:島村 栄二
A6 3.0TFSIクワトロ
セダンに3グレード、『アバント』を名乗るステーションワゴンにも3グレードが用意された新しいA6シリーズ。マイナーチェンジされた全6種類が揃うシリーズの中から今回テストドライブを行ったのはセダンの3.0TFSIクワトロとアバントの2.8FSIクワトロという2モデル。
スーパーチャージャー付き新エンジンを搭載したセダンの加速感は、さすがにどんなシーンでも余裕に溢れた力強さが印象に残る。米国イートン社製の最新“TVS”タイプの4葉ルーツ式ブロアは、その作動音を殆ど耳に届かせないままに強力なトルクを低回転域から上乗せする。8気筒エンジンのような緻密な回転フィールこそないものの、加速の強力さでは明らかに従来の4.2Lモデルを凌ぐ実力の持ち主であると実感させてくれる。
一方のフットワーク・テイストは意外にもなかなか硬派だ。時にかなりきつく伝えられる突き上げ感は、このモデルを単なるラグジュアリー・セダンと受け取ろうとするユーザーには、ある種の困惑を与えてしまいそうでもある。静粛性は全般に優れているものの惜しいのはピレリの18インチ・タイヤが発していた空洞音。45~90km/h付近まで、常にそれが耳に付くのはちょっと残念なポイントだ。
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