アウディ A4アバント 2.0TFSIクワトロ(マイナーチェンジ)試乗レポート/飯田裕子(1/2)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:オートックワン編集部
装備や質感のクラスアップに加え、燃費向上なども施された新型A4
2008年にフルモデルチェンジした「アウディ A4」に今回、ビッグマイナーチェンジが図られた。
A4は、海外はもちろん日本においても販売台数の25%をも占めるアウディの主力モデル。
新型A4のラインナップは2リッター直噴ターボエンジンを搭載するセダンとアヴァントに、これまでと同様FFとクワトロ(4WD)が設定され、さらに人気のあるS-Lineパッケージも用意されている。また、同タイミングで3リッターV6スーパーチャージャーを搭載する新型S4もラインナップに加わっている。
ベースモデルのエンジンは一種類に絞られたが、「お好みの仕様を今すぐにお選びいただけます」という状態だ。
今回の新型A4は、クラスアップしたかのような装備や質感の高さに、17~20%も向上した燃費と環境性能、さらに走りの違いや安全装備の追加などが主なトピックとなる。
ここでは、A4アヴァント(クワトロ)のドライブフィールと共にその変わり映えをお伝えしたい。
エクステリアの変更は主にフロント周りに
エクステリアデザインの変更点はフロントまわりに集中しており、近年に登場しているA1やA6などニューフェイスたちの流れを汲む表情が感じられる。
具体的にはボンネットやバンパー、ヘッドランプやフォグランプ、エアインレットなどの形状が変わった。先代から採用している大型シングルフレームグリルの角に丸みが付き、ヘッドライトは目頭が上部から始まるツリ目系の輪郭に。その下辺は緩やかな波形を描き、ホイールハウス方向へと広がっている。
また内部構造も一新され、キセノンレンズを囲むようなウイング形状のデザインをしたLEDポジショニングランプが採用され、獲物を狙う鳥のような鋭さがA4にも与えられている。
リヤまわりでもバンパーに加え、ヘッドライトの形状変更を反映したテールライトがLEDによってその内部を構成している。
乗り込んだ瞬間から感じられる、インテリアのクラスアップ感
一部デザイン変更が行われて装備面も充実したインテリアには、クラスアップ感が窺える。
ステアリングホイールやシフトノブの形状が変更され、シフトノブについてはA6やA7と同様のものが採用されている。ナビゲーションはA8と同じプラットフォームを採用しているそうだ。
見た目の雰囲気はクロームの採用率が上がって、ピアノブラックの艶もアクセントに加わり、例えば新採用のウッドパネルまでプラスした場合には、確かにこれまで以上の質感の高さと新しさを感じることができる。
またシフトレバー周辺に配されたMMI(マルチメディアインターフェース)のスイッチの数も減り、スッキリとした印象が強まった。
すると心配なのは操作性だ。スイッチが減る分ダイレクトな操作がしにくくなる傾向がアウディに限らず近年の他メーカーモデルにもうかがえる。
が、A4のMMIは求める機能への操作に複雑さは感じられない。この手の操作を苦手とする者にとってはホッとできる部分ではないか。
ちなみに、走行フィールを選択/変更できるドライブセレクト機能に、今回から“効率モード”=エコ走行モードが追加されている。またエンターテインメント機能としてはアップル製品との互換性も高まっている。
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