【試乗】アウディ新型「A4」日本導入スタート!アウディの世界観が凝縮されたエースの登場!(2/3)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:和田清志
ミラーサイクルで燃費もトルクもいいとこどり!?
クワトロには先代に対し41ps/20Nmもパワーとトルクが向上した252ps/370Nmのハイパワー仕様エンジンを搭載。実はこのエンジン、A6やA7にも搭載されているものと一緒だ。それでいて先代のJC08燃費が13.6km/Lだったのに対し、15.5km/Lと14%も向上している。
一方、FFモデルにはミラーサイクル技術を採用する新開発2.0 TFSIエンジンを採用。190ps/320Nmのパワー/トルクを発揮するのだが、トルクは1450~4200rpm(ハイパワー仕様は370Nm/1600~4500rpm)と、ドライバーはより低回転から力強いトルクを扱うことができる。
さらに燃費は18.4km/L。どちらのエンジンにも7速Sトロニックが組み合わされる。クワトロとともに力強いスポーツドライブフィールを求めるならハイパワー2.0 TFSI。燃費もトルクもどちらの実力も妥協せずに手に入れたいのならFF+新開発2.0 TFSIというモデル選びができるだろう。
実際、新開発エンジンを搭載するFFモデルの加速は想像以上に威力のあるものだった。それをより印象付けるために先ずはクワトロの2リッターターボのドライブフィールを紹介しておきたい。
FFは出足の鋭さにアクセルを緩めたほど
エンジンの加速はギッシリと厚みのあるトルクがアクセルペダルの踏み応えにも伝わるほどで「性能+走り」の質感に一層の重厚さを添えている。試乗したクワトロ・スポーツはFFよりも120㎏も重い。そもそもの車重を“車の重たさ”と感じさせぬ一体感のある走りが適切なギヤを選ぶトランスミッションと、それによって引き出される厚みのあるエンジンが高次元でバランスされていた。
コーナーでアクセルを踏めば前後の駆動配分がよりFR(後輪駆動)に近い走りをし、アウディらしいクワトロドライブが安定感のあるワインディング走行を可能にしている。このクワトロモデル、最大でフロントに70%、リヤに85%までエンジントルクを振り分けることができる。
FFは前述の威力あるエンジンが低回転から力強いトルクを発揮する。はじめ、その出足の鋭さにアクセルを緩めたほどだ。ターボラグがあるわけではないので、一般的な日常走行ではそこまでアクセルを踏み込む必要がなければコントロールもしやすく、軽快さとスムーズさがより身近なものに感じられるのに時間も慣れも必要ない。
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