アルファ ロメオ ジュリエッタ「クアドリフォリオ・ヴェルデ」ローンチエディション 試乗レポート/嶋田智之(2/3)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:オートックワン編集部
4C譲りのハイパフォーマンス版ジュリエッタ、その実態とは
今回アルファ ロメオ ジュリエッタのラインナップに追加された“クアドリフォリオ・ヴェルデ”は、昨年のジュネーヴ・ショーで発表されたハイパフォーマンス版ジュリエッタである。3代目となった現行のジュリエッタには、初期の頃からしばらく同じ名前の高性能版が設定されていたから、今回のクアドリフォリオ・ヴェルデは正確には“復活”というべきだろう。
ちなみに旧型は235ps/5500rpm、34.7kgm/1900rpmを発揮する1742ccの直列4気筒DOHC直噴ターボと、3ペダルの6速マニュアルトランスミッションとの組み合わせ。対する新型は同じ“1750”と呼ばれるユニットながら、シリンダーブロックがアルミ製とされることなどでエンジン単体重量が22kg軽い新設計ユニットで、240ps/5750rpmに34.5kgm/2000rpmを発揮する。スペック的には格段に向上したわけではないが、2ペダルのデュアルクラッチトランスミッションと組み合わせられたことで、0-100km/h加速は6秒ジャストと0.8秒も速くなっている。ちなみに最高速度は244km/hという数値だ。
標準的なジュリエッタは直4直噴ターボの1368ccで、170ps/5500rpmと25.5kgm/2500rpm、0-100km/h加速は7.7秒。つまり新型クアドリフォリオ・ヴェルデは65ps高く、1.7秒も速いことになる。これはもう史上最速のジュリエッタと呼んでいいだろう。
もちろんそのパフォーマンスの向上に合わせて、サスペンションは専用のスポーツサスに、ブレーキはフロントにブレンボ製のキャリパーと直径320mmのディスクを、とフットワーク系にも強化の手は入れられており、それ以外の部分でも専用のサポート性の高いスポーツシートやアルミ製ペダルが備わるなど、とにかく走りに関連した様々なアレンジの数々が加えられている。
日本50台限定、特別な“ローンチ・エディション”
今回の取材・撮影にお借りしたクワドリフォリオ・ヴェルデは、デビューを記念して全世界500台、日本では50台のみ限定で販売される“ローンチ・エディション”。ボディがマットなマグネシウム・グレーにペイントされ、前後のスポイラーやサイドスカート、ホイールなどが異なる、存在感たっぷりの仕様だ。
一方、スタンダードなクワドリフォリオ・ヴェルデは、フロントの盾の内側やフォグランプのベゼルがダークグレー仕上げとなり、フロントフェンダーに名前の由来となった伝説の“四つ葉のクローバー”のエンブレムが備わり、リアではエキゾーストが左右の2本出しになることぐらいしか、標準型ジュリエッタとの違いをなかなか見出しにくいかも知れない。
快音を響かせるエンジンサウンドには、明らかに”アルファ”の血が流れている
が、エンジンをかければ判る。サウンドが違うのだ。
「アルファ ロメオ 4C」とは排気の取り回しも属するカテゴリーも異なるからあれほどの咆吼は奏でないが、やや野太く乾いた雄々しいサウンドへとしっかり“チューニング”を受けていて、ぼんやりした音色であることの多いダウンサイジング系直噴ターボエンジンにしては望外な快音を聞かせてくれる。日本では象徴的にサウンドジェネレーターと名付けられているが、実際にはサウンドをジェネレートする(=作り出す)というよりは吸気に伴うサウンドを効果的に室内へと導く働きをする装置。ボンネットを開けて聴く音と室内で聴く音が同じベクトルであるのはそのためで、これがいい具合にその気にさせてくれるのだ。
[”4C”譲り、気になる走りの実力は・・・次ページへ続く]
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。