ボルボ 新型XC40 試乗|早くもヒットの予感! ボルボSUV3兄弟の末っ子は飛び切りキュート(1/3)

  • 筆者: 今井 優杏
  • カメラマン:ボルボ・カー・ジャパン/今井優杏

最近、ノリにノッテる北欧ブランド“VOLVO”

兄貴分、新型90/60シリーズの素晴らしさは“悶絶”レベル!

こんな仕事をしているから、次の愛車の相談を持ちかけられることも多いのだけど、ここのところこう尋ねられることが急激に増えた。

「で、最近ボルボってどうなの?とっても良さそうなんだけど」

そう、パワートレインとアーキテクチャーを巨額の投資の上整理し(投資総額110億USドル=約1兆3000億円というんだからガチ本気)、ヘッドライトに「T」を横に倒したようなモチーフ−−−北欧神話に出てくる雷神ソー(アレです、ハリウッド映画の『マイティー・ソー』のモデルになった神様です)のハンマーを表現したというソレを備えて以降の、ボルボの勢いは凄まじい。数字で表される販売台数の増加は言うまでもないが、まずこれまで同社プロダクトに見向きもしなかったユーザー層のショッピングリストに名を連ねるようになった、ということこそ、グラスルーツレベルにおいてさえのブランドの成長を感じるのだ。

そして実際にプロダクトの完成度はとても高い。

先に発表された90/ 60シリーズ、とりわけグローバルで売れに売れているSUVセグメントのXC90とXC60の素晴らしさは悶絶モノだ。ガソリン、ディーゼル、そしてプラグインハイブリッドと多彩かつ熟成されてきたパワートレインに加えて、静謐な雰囲気を醸し出す美内装、そして世界をリードするセーフティ技術。リアルに今、身内に一番勧めたいモデルでもある。

そして末っ子XC40も・・・一目見た瞬間に“ヒットの予感”!

そんなSUVファミリーに今回追加されるのが、末っ子となる“XC40”だ。

同社コンパクトを顕す40シリーズのSUVバージョンで、ボルボ史上初登場となるモデルである。

ご覧あれ! このキュートな出で立ちを! すでにバカ売れの予感がプンプンする。

日本導入を前に、スペイン・バルセロナで開催された国際試乗会にてドライブの機会を得たのでレポートしたい。

>>ボルボ 新型SUV3兄弟の末っ子は兄貴分と何処が違う!?[画像ギャラリー]

XC40がコンパクトSUVクラスの中ではやや大柄なボディサイズとなった理由とは

まずはスペックから。

本国には初期導入から2リッターディーゼル4気筒2ステージターボのD4も用意されるが、日本導入のスタートはT5、つまり2リッター直4ターボモデルのみとなる。

最高出力は247ps、最大トルクは350Nmを1800〜4800rpmで発揮する実用的なもの。8速ATを組み合わせ、駆動はAWDだ。

そして、XC40には同社の小型車用モジュールアーキテクチャーである「CMA」(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)が初めて採用され、これは以降に発売される40シリーズのベースにもなる。

コンパクトSUVと言いつつ、実際に目にして感じたのは思った以上に大柄だったことだ。

それもそのはず、全長4,425mm×全幅1,875mm×全長1,650mm。

直接のライバルになるBMW X1、Audi Q3、メルセデス・ベンツ GLAに比べれば全長こそやや短いものの、1,875mmという全幅と1,650mmという全高が際立つ。威風堂々、といえば聞こえはいいが、このサイズの大きさこそユーザーを悩ませる要因になりそうだ。

サイズに関して、本国の開発陣に問い合わせたところ、「もちろんデザインの観点からワイドでどっしりとした印象を作りたかったという気持ちも大きいが、一番の目的は“他社との差を付けること”にある」という回答が得られた。つまり、後発だからこそ同じようなサイズでは戦えない。もっと車内を広く、有意義な時間のために使いたいと思う層にアプローチしたかったのだという。

ボルボ/XC40
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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

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