トヨタで共食い?好調アクアがあるのに新型ヴィッツにHV追加の謎(1/2)
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:トヨタ自動車
新型ヴィッツに何故今、ハイブリッドを導入するのか
トヨタから1月12日に発表される、新型ヴィッツ ハイブリッドの詳細が判明した。といってもディーラーに行けば普通に教えてくれます。価格や装備内容を見ると、今までも言われてきた通り「なんで日本に導入するのか?」と思う。
日本とアメリカ市場は、少し大きいボディのアクアを、欧州は走りを重視したヴィッツを導入するというのが、そもそものコンセプトである。
加えて日本国内はアクアをトヨタの全販売チャネルで扱うということで公平にした(ヴィッツはネッツ店の専売車種)。日本にヴィッツ・ハイブリッドを導入しても扱うのはネッツ店のみ。そのネッツ店もアクアを販売しているため、どう棲み分けするのか全く解らない。むしろネッツ店はアクアよりヴィッツを抱えてどうするのか?
普通なら「価格帯をズラす」とか「スポーティに振るなど個性を出す」という方向に持って行くのだけれど、スペックや価格を見るとアクアと変わらず。
例えば価格。売れ筋モデルは自動ブレーキが付いて198万3960円の『ジュエラ』か、スマートキーやオートエアコンも付く208万7640円の『U』ということになりそう。
アクアなら新型ヴィッツより15万安く買える?
アクアを見ると、ジュエラとUの中間くらいの装備持つ『G』で200万7818円。いや、ここにきてアクアは値引きしてくれるため、ヴィッツより実質的に10~15万円安く買える。
ネッツ店のお客さんでも「アクアとヴィッツで迷い見積もり取ったら15万円差だった」になると、やはりアクアに気持ちは行くと思う。
ここまで読んで皆さん「なんでヴィッツにハイブリッドを加えたんだろう?」と不思議に感じるかもしれません。私のように自動車ギョウカイに多少詳しいと思っていても全く理解出来ない。
というかヴィッツのハイブリッドが売れるとは思えないのである。トヨタくらい規模の大きい会社だと、たまには「なんで」がある?
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