ハイラックスにボンゴブローニィ!? 新しいキャンピングカーの提案にグッとキタ!【JCCS2018】

新型ハイラックスのキャンピングカーにワクワクが止まらない

ジャパンキャンピングカーショー2018会場で個人的にググっと来たのが、国内でもまだ発売開始間もない新型トヨタ ハイラックスのキャンピングカーだった。

久しく日本国内での販売がなかったハイラックスは、昨年タイ製モデルを輸入するカタチで復活。どでかい車体や、SUVと言うよりひたすら実用的なピックアップトラックのイメージが、むしろクロスオーバーSUVが増えた現代では新鮮に感じられる。

そのハイラックスの荷台にアルミ製のキャビン(シェルと呼ばれる)を載せてキャンピングカーに仕立てたのが、MYSミスティック(山梨県甲斐市)だ。

昨年のレポートでも同社の「軽キャンパー」紹介記事にも載っている通り、MYSミスティックはトラックの荷台にシェルを載せて製作される「トラックキャンパー(トラキャン)」のエキスパートで、各種トラックに適合したシェルをラインナップするほか、以前もハイラックス用に同様のシェルを用意していた。

■参考:軽自動車ベースのキャンピングカー“軽キャン”人気もすっかり定着[JCCS2017]

新型ハイラックスにセットできる「J−Cabin HN」は、トラキャン専門店のノウハウにより室内も広く快適で、使い勝手も熟考されている。シェル最後部のちょっと下がった場所は大人でも屈まないで立つことができるため、この位置にシンクや調理スペースが設けられている。どことなくアメリカンな雰囲気も漂う無骨なデザインのシェルは、元がダイナミックな新型ハイラックスのイメージをさらにワイルドに魅せてくれる。

なお、荷台に載せたシェルは荷物扱いのため8ナンバー登録が不要なこと、シェルを下ろしてトラックとして使用することなどから、トラキャンもメリットは大きい。

>>地味な商用車が楽しいキャンピングカーに大変身! わくわくが止まらない![画像ギャラリー]

枠に縛られないキャンピングカーが密かな人気

1964年創業の長い歴史を誇るキャンピングカービルダー・アネックス(徳島県吉野市)の直営店として、アネックスのキャンピングカーを中心に様々なキャンピングカーを提案するのが、キャンピングカープラザ大阪/キャンピングカープラザ東京だ。同社オリジナルのキャンピングカーブランド「RIW」は、「フィールドと一体化するクルマ」をテーマに、枠に縛られないキャンピングカーの製作で注目されている。

一般的にキャンピングカーは家や部屋の延長的に、車内をラグジュアリーやシックな空間にすることが多いもの。RIWではそれらを思い切って否定し、靴のまま上がることも気にならない気軽な空間、汚れすらも絵になるような車内空間、フィールドで多様な用途に応える機能とレイアウトを追求したという、これまでにないコンセプトを持っている。

そのため、キャンピングカーでありながら車内はスチールや木材の素材感たっぷりで造作されるのがまず新しい。シンク、コンロ、冷蔵庫などキャンプではあったら嬉しい装備は標準で備え、棚はそのまま屋外でも車内でも使用できる椅子に変わるなど使い勝手も考えられている。

キャンピングカーのポイントであるベッドももちろん備わるが、車内空間が自由に使うことができるのを活かし、「寝るなら床で、寝袋で!」なんてことも出来ちゃうのだ。

そんな魅力的なスタイルのキャンピングカー、RIWはこれまで日産 NV200バネットをベースとしていていた。お店の方にお聞きすると、案の定”RIW”は大人気らしく、今オーダーしても納車は8か月待ちの状態らしい・・・

そんな中、ジャパンキャンピングカーショー2018(JCCS2018)でRIWブランドに新たな戦力が加わった。それが中古のマツダ ボンゴブローニィを用いた「RIW Brawny」だ。

キャンンピングカープラザ大阪が製作したこのクルマは、プロが使う商用バンをRIWテイストにリノベーション。しかもベースが新車ではなく、ちょっと前の商用バンの中古車を用いていることが新しい。

そう、別にベースは新車じゃなくてもいいのだ!

“ちょっと前の商用バン”ベースのキャンピングカーがむしろかっこいい!

ボンゴブローニィは1983年から1999年まで製造されていたボンゴベースの“長尺版”で、「RIW Brawny」ベースとなったモデルは晩年のモデルだが、登場が1980年代とあってどことなくクラシカル。ソリッドベージュに塗られたボディ、ゴツいタイヤ、頑丈さが強調されたバンパー、ナチュラル&ハードなテイストでまとめられたインテリアなどによって、これまでにないキャンピングカーに仕上がっている。

あえてバン用の2列目シートが残されているのもポイントだ。このまま仕事にも、遊びにもガンガン使える雰囲気がカッコいい。ベース車が中古なので価格が抑えられることも大きな利点になるだろう。

■ キャンピングカーには夢がいっぱい

今年もキャンピングカーショーを見て回って思ったのは、キャンピングカーには夢がいっぱい詰まっているんだな、ということだった。クルマの魅力は、「自由」だとよく言われる。だとしたら、好きな時間に好きな場所に移動し、さらにそこで食事を作ったり眠ったりできるキャンピングカーは、クルマの持っている根源的な魅力をさらに引き出してくれる存在なのだ。

日本のキャンピングカー市場も成熟が始まり、ユーザーの嗜好、購入予算、使い方などに合わせて色々なモデルが選べるようになってきた。キャンピングカーショーはそれらを一度に見ることができるし、クルマがシロモノ家電化していると言われて久しい昨今、そんなことない、クルマは夢を叶えてくれるアイテムなのだ!と改めて思える機会でもあった。

今年見に行っていない人も、ぜひ来年はジャパンキャンピングカーショー2019会場へ足を運んで見て欲しいと思う。あなたにも新しい夢の発見があるかもしれない。

[Text:遠藤 イヅル/Photo:オートックワン編集部]

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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