STIが手掛ける「マニア向け」じゃないtSモデルとは?XVハイブリッド tSコンセプト/レヴォーグ試乗レポート(1/3)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:小林岳夫
STIが手掛ける「マニア向け」じゃないtSモデルとは?
1988年に設立されたSTI(スバルテクニカインターナショナル)はスバルの100%子会社で、「モータースポーツ活動」、「コンプリートカー」、「スポーツパーツ」の三本柱でビジネスを行なっている。
コンプリートカーは古くから積極的にリリースを行なっており、ここ最近はパワートレインにも手が入り、唯一無二な姿を高めた「Sシリーズ」と、フットワーク系を中心にノーマルの潜在能力を引き上げた「tS」が有名だが、先日のレヴォーグの年次改良(C型)で発表されたスバルxSTIがタッグを組んで量産ラインで生産を行なうカタログモデル、「STIスポーツ」が加わっている。
どのモデルもSTIが提唱する「強靭でしなやかな走り」、「運転が上手くなるクルマ」をコンセプトに独自理論のカスタマイズや最適化が行なわれているが、ベースとなるモデルはスポーツ系モデルがほとんどである。
STIは熱心なスバリストやクルマ好きなどの知名度は非常に高いものの、一般のユーザーにとってはモータースポーツ直系であるがゆえに、「自分とは関係ないブランド」、「マニア向け」と言う意見が多いと関係者は言う。
ポップでカジュアルな内外装…本当にSTIのコンプリートカーなのか!?
そのような人たちにSTIの技術をより知ってもらうためには、「幅広いユーザーに向けたモデルの提案が必要」と考えたのが、今回紹介する「XVハイブリッド tSコンセプト」である。
実は2016年1月に開催された東京オートサロン2016に参考出品されたモデルをベースにブラッシュアップさせたモデルだ。
現在、スバルの販売の主力モデルはクロスオーバーSUVなので、ベースモデルにXVハイブリッドを選択するのは自然な流れだが、驚きなのは、内外装がこれまでのSTIコンプリートカーと一線を画する「ポップ&カジュアル」なイメージとなっていることである。
エクステリアは専用のフロントスポイラー/サイドアンダースポイラーを装着するが、XVのイメージカラーのオレンジのアクセントをプラス。ホイールは純正ながらも内側をオレンジに塗装した専用品が奢られる。
ちなみにルーフレールやオーバーフェンダーはそのままだ。インテリアもブラック+オレンジ/ベージュのコーディネイトと、「本当にSTIコンプリートカーなのか?」と心配してしまうくらいである(笑)。
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