ホンダ、技術テーマで「第64回 自動車技術会賞」受賞

ホンダ

公益社団法人自動車技術会から「第64回 自動車技術会賞」が発表され、ホンダの技術者が「技術貢献賞」「浅原賞学術奨励賞」「浅原賞技術功労賞」「技術開発賞」をそれぞれ受賞した。 授賞式は、5月22日パシフィコ横浜で行われる。

技術貢献賞

・受賞テーマ :「操舵装置の電子制御化技術による自動車の進歩発展への貢献」

・受賞者:株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター  清水 康夫

・ 受賞理由 :

自動車には、輸送機器の機能としての安全性や燃費の向上のみならず、運転する喜びや楽しさが求められてきた。受賞者は永年これらの課題に取り組み、従来は油圧駆動であるがために多くのエネルギーを消費していたパワーステアリングの電動化を提案し、これを全車種適用、全世界供給可能とするための技術を構築して、世界で初めて「電動式パワーステアリング」を実用化した。また、併せて開発したモーターのトルク制御技術をベースに、自身で解明した緊急操舵時のドライバー特性を反映し、電子制御ならではの高度な制御でギア比を変化させる技術によって、世界で初めて「可変ギア比操舵装置」を実用化し、運転する喜び・楽しさ、安全性を向上させた。

浅原賞学術奨励賞

・受賞テーマ: 「Development of Pattern Recognition Knock Detection System using Short-time Fourier Transform」

・受賞者:株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター  秋元 賢治

・ 受賞理由 :

ノッキングとメカニカルノイズは近接した周波数成分を持っており、従来のノッキング検知技術では、両事象が近いタイミングで発生した場合には識別が困難であった。そこで、ノッキングとメカニカルノイズの時刻歴変動が異なることに注目し、その変動をパターン認識の応用によって識別可能にした。本論文は、このパターン認識技術の特徴を述べ、識別性能が向上することを実験データで定量的に示した。この技術は量産車に順次適用されており、完成車商品性の向上への貢献度は高い。

浅原賞技術功労賞

・受賞テーマ:「パワートレイン摺動部挙動解析技術の進歩発展への寄与」

・受賞者:株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター 齋藤 俊博

・ 受賞理由 :

受賞者は永年、トランスミッションの内部構造における、シミュレーション解析技術の研究に携わってきた。その成果として、摺動部のマクロ的な動的挙動やミクロ的な摩擦特性、およびその挙動をコントロールする制御ロジックなどを、ひとつの工学シミュレーションモデルで表現することに成功し、その結果、膨大な数の接触・摩擦を含むCVT金属ベルトでの潤滑油特性や、プーリー油圧フィードバック制御による伝達効率の検討、および自励振動の発生メカニズム解析などの工学シミュレーションを実現可能とした。また、国内・海外の学会発表を通じて得られた知見の多くを、自動車技術の進歩向上に帰するよう努めた。

技術開発賞

・受賞テーマ :「優れた燃費性能と力強く滑らかな加速を両立した新2モーターハイブリッドシステムの開発」

・受賞者 :株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター

島田 裕央・樋口 成智・仁木 学・田中 正志・細田 正晴

・ 受賞理由 :

世界最高効率のハイブリッドシステム、「SPORT HYBRID i-MMD」を開発した。 本システムは、モーターのみで走行するモード(EVドライブモード)、エンジン出力を発電用モーターで電気エネルギーに変換し走行用モーターで走行するモード(ハイブリッドドライブモード)、主にエンジンで走行するモード(エンジンドライブモード)の3つのモードを持ち、これらを走行条件に応じて最適に選択することで、燃費性能を大幅に高めることができた。このシステムを搭載した国内大型セダンは、軽自動車トップクラス同等の燃費30.0km/Lを達成した。また、プラグインハイブリッド車の開発を同時に推進し、70.4km/Lの燃費性能を達成した。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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