トヨタの定番人気車種「エスティマ」がマイナーチェンジ!フロントマスクは今時の“トヨタ顔”に【新型車解説】(1/3)

トヨタの定番人気車種「エスティマ」がマイナーチェンジ!フロントマスクは今時の“トヨタ顔”に【新型車解説】
トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル) 画像ギャラリーはこちら

メーカーやディーラーの重要な収益源であるミニバン

トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル)

ミニバンは以前ほど注目のジャンルではなくなったが、今でも国内の販売を支える大切な柱だ。販売ランキングの上位車種にも、トヨタ「シエンタ」、「ヴォクシー/ノア/エスクァイア」の3姉妹車、日産「セレナ」、ホンダ「ステップワゴン」などが並ぶ。今の売れ筋は、車両価格が180万円以下の軽自動車やコンパクトカーだから、200万円を超える価格帯が充実するミニバンは、メーカーやディーラーの重要な収益源にもなっている。

ミニバンはユーザーにとっても一目置かれる存在だ。昔は「いつかはクラウン」などといわれたが、今はミニバンに憧れるファミリーユーザーが多い。車内が広いために、家族3世代で移動できたり自転車を積める。

そして「家族そろって楽しく外出できるクルマ」という世界観は、実際の使われ方がどうであれ、今日の考え方に沿っている。昔はバリバリ働いて出世をして、高価格車の代表となるクラウンに乗ることが目標だったが、今はミニバンに変わった。

初登場から26年経った“天才タマゴ”

トヨタ エスティマ(初代)トヨタ エスティマ(2代目)トヨタ エスティマ(3代目)トヨタ エスティマ(2012年マイナーチェンジモデル)

ミニバンの品ぞろえの中で、定番車種として根強い人気を得ているのがトヨタ『エスティマ』だ。

初代モデルは1990年に発売され、卵型の3ナンバーボディが注目を集めた。エンジンは2.4リッターなのに車両価格は大半のグレードで300万円を超えたが、新世代の高級車として注目を集めた。2年後には、価格を約100万円安く抑えたコンパクトなエスティマ ルシーダ/エミーナを追加して大ヒットさせている。この時代のトヨタはマーケット戦略が実に巧みであった。

3代目の現行型は2006年に登場。2016年6月6日には、改めて変更を受けて機能を向上させた。

登場して10年を経たことを考えれば、フルモデルチェンジを期待するが、実際はマイナーチェンジであった。

フロントマスクは今どきのトヨタ顔に

トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル)トヨタ エスティマ(2016年マイナーチェンジモデル)

それでも外観は大きく変わり、フロントマスクのグリル開口部をワイド化して存在感を増している。この形状は今日のトヨタ車に多く使われ、「プリウスα」や「カローラアクシオ&フィールダー」もマイナーチェンジで同様の顔立ちになった。

ボディサイズは全長が4820mm、全幅は1810mm、全高は1730~1760mmだから、ほとんど変更されていない。全幅のみは変更前の「アエラス」に比べて10mmではあるが狭くなった。

ボディカラーはルーフがブラックのツートーンカラーを設定(これはミニバンでは初の設定だとトヨタは主張する)。

ツートンカラーとして組み合わせられるボディ色は、レッドマイカ、ダークシェリーマイカ(ブラウン)、アイスチタニウムマイカ(グレー)になる。小さなスリ傷を自動的に修復する「セルフリストアリングコート」をすべての外装色に採用したことも特徴だ。

内装では合成皮革のインパネにステッチを入れるなど質感を高めた。

自発光式のオプティトロンメーターは、新しいデザインを採用。各種の情報を表示する4.2インチTFTカラー表示のマルチインフォメーションディスプレイも新たに標準装着している。

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渡辺 陽一郎
筆者渡辺 陽一郎

1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、フリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を心がけている。記事一覧を見る

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