メルセデス・ベンツ 新型CLSクラス 試乗レポート/岡本幸一郎(2/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
全面的に刷新された3.5リッターV6エンジン
新型CLSは、デビュー時点では「CLS350ブルーエフィシェンシー(以下CLS350)」と、「CLS63AMG」の2モデルがラインアップされ、「CLS550」は少し遅れて導入されるようだ。
まずは販売のメインとなるであろうCLS350について。
同モデルに初採用された新開発の3.5リッターV6直噴エンジンは、数々の特徴を持っている。
新開発のピエゾインジェクターやスプレーガイド式の燃焼システムを採用することで、非常に速い反応速度と、きめ細かい燃料噴射を実現するとともに、マルチスパークイグニッションにより燃焼時間を短縮。
さらにリーンバーン(希薄燃焼)方式を採用しているのも特徴で、最高出力225kW[306ps]、最大トルク370Nm[37.7kgm]と、従来よりも34ps、20Nmのスペック向上をはたしている。
また、バンク角を従来の90度から60度とし、クランクシャフトに発生する2次振動が低減し、バランサーシャフトを不要としたほか、アルミや樹脂パーツの積極導入による軽量化や新開発のチェーンドライブシステムによる振動の低減など、良かれと思われるあらゆることを導入して全面的に刷新を図っている。
ドライブしたところ、排気量のわりに力強い印象で、ピックアップの良さとスムーズな回転フィールが印象的。
従来のV6ユニットも大きな不満はなかったが、いずれ出てくるCLS550はいらないのでは?と思わせるほどの仕上がりだった。
また、AMGも含めアイドリングストップ機能を備えているが、これの完成度もなかなかのもので、停止~再始動の時間が短く、振動も小さく、とてもスムーズで好印象だ。いずれもモード燃費において従来比で大幅に向上している。
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