マツダ CX-5 デザイナーインタビュー/マツダ チーフデザイナー 中山 雅(1/3)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
日本ではあまり大きく取り沙汰されないカーデザインという分野。当然カーデザイナーも同じである。
日本は自動車先進国でありながら、現代の若者の自動車離れは加速度を増す一方だ。そこでオートックワンは、クルマの楽しみ方の一つに“デザイン”という、もう一つの分野が存在することを、多くの若者に認識してもらおうと考えた。
このクルマは誰が、どんなコンセプトのもと、どんな想いで、デザインを行ったのか。話題のクルマを監修したデザイナーに、オートックワンが一早くクローズアップ。一線で活躍するデザイナー達による、その造形に託した熱いメッセージを、インタビューで解き明かす企画、それが、DESIGNERS ROOMである。
AO:「魂動」というデザイン戦略を受けて、どのようなデザインにしようと考えたのでしょうか。
N:当時はまだ魂動という言葉はなかったのですが、骨格を変えていこうとか、以前からマツダが持っていた動きへのこだわりは継承しようという話は出ていました。それまでのデザイン戦略である「NAGARE」の延長線上にありつつ、違う表現でやりたいと思っていたのです。魂動を含め、具体的なテーマがまだ煮詰まっていない中で、悩みながら進めていきました。
デザインを進めるうえでイメージしたのはチーターです。魂動の具現化として製作したコンセプトカー「シナリ」も、偶然にもほぼ同じ時期に、このテーマを提案しています。地上を走る動物で一番速いので、その動きの中にクルマにインスピレーションを与えるものがあると考えたのです。
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