BMW i3[電気自動車] 発表会レポート/川端由美(1/2)
- 筆者: 川端 由美
3大都市で同時発表!BMWが同社初の電気自動車となる「i3」にかける意気込み
自他共に認める「エンジン屋」であるBMWが、EVやPHVといった電気駆動のモデルだけの新ブランドをスタートする。その事実に、多くのクルマ好きは戸惑うだろう。
私自身、3年前に初めてこのプロジェクトの話を聞いたときには耳を疑った。しかし今、目の前でノルベルト・ライトホーファーCEO自らが「i3」のアンベールに立ち会う瞬間に居合わせて、自動車産業の世界に新しい一幕が開けたことを実感した。
2013年7月29日、私たちが参加したニューヨークの発表会場に加えてロンドン、北京という3つの大都市を中継でつなぐという、実に趣向を凝らした世界同時発表からも、BMWがiシリーズにかける意気込みの高さがうかがえる。
「持続可能性とプレミアムを融合した都市型モビリティをデザインしました。まったく新しいボディ構造にどういったスタイリングを与えるか、エンジニアと頭をつきあわせて考え抜きました。ボディサイズはできるだけコンパクトでありながら、室内はできるだけ広く、それでいてBMWらしいスポーティネスを感じさせるデザインであることも欠かせません。
ブラックバンドと呼ぶ黒いエリアで上下のボリュームを分けて、全高の割に低く、スポーティに演出しました。空力面の理由で前155、後175と幅の狭いタイヤを採用しましたが、19インチ(オプションで20インチ)の大径タイヤを履くことで走行性能を確保しています。もちろん、スポーティに見えるというメリットもあります」
というのは、BMWグループのデザインを統括するエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏。
バッテリー重量増をカバーする為、CFRPなど軽量素材を随所に使用
外から見ればBセグメントとCセグメントの間くらいサイズだが、室内に目を向けると、思いの外、広々している。
BMWは前後50:50の重量配分とアジリティにこだわり、エンジンをキャビンぎりぎりまで押し込んでなるべく後方に搭載している。その結果、どうしても室内空間に制約が生まれていた。インテリア側から見れば、ダッシュボード周辺の奥行きが確保できず、どうしても平坦なインテリアになりがちだった。
しかし、「i3」では奥行きを生かして、質感を高めたインテリアが目に留まる。ダッシュボードには天然のウッドや再生材を使用するなど、素材面でも持続可能性を追求している。
内外装にも注目すべき点が多いが、クルマ好きにとって最大の関心事は専用設計されたボディとパワートレーンだ。
バッテリ・パックだけで230−250kgほどの重さが増すため、その重量を相殺すべく、アルミやカーボン複合材(CFRP)といった軽量素材が奢られている。車両重量は1,195kgと、同クラスのエンジン車と比べても軽量だ。リチウムイオン電池を床下に抱え込むように設計されたアルミ製シャシーの上に、パッセンジャーセルと呼ばれるCFRP製のキャビンを載せるというEVならではの構造だ。
バンパーを軽くあてる程度なら自己復元する素材を採用したのも、都市型ユーザーには嬉しいところだ。
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