BMW i3[電気自動車] 発表会レポート/川端由美(2/2)

BMW i3[電気自動車] 発表会レポート/川端由美
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0-100km/h加速は7.2秒と中々の俊足

BMW i3(EV・電気自動車)

125kW(170hp)/250Nmを発揮するボッシュ製モーターをリアの車軸上に搭載し、後輪を駆動する。

これにより、前50:後50という重量配分を守りぬき、また重心を低めることは操縦性の高さにもつながる。0−60km/h加速を3.7秒でこなし、0−100km/h加速は7.2秒と、テスラ・モデルSほどではないにしても、EVとしてはなかなかの俊足だ。

“レンジエクステンダー”650cc2気筒エンジンをオプションで搭載できるのが強み

BMW i3(EV・電気自動車)
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とはいえ、いざEVを買うとなると、気になるのは巡行距離。

i3が1回の充電で走れる距離は、130−160km。近年のBMW車ではすでにお馴染みとなったエコ運転プログラム「ECO PRO」モードや「ECO PRO+」モードを選べば、最大で20km走行距離を伸ばすことができる。しかし、それでもまだ十分とは言えないという声があるのも事実。

そんな人には、“レンジエクステンダー”なるオプションが用意されている。25kW(34hp)を生む650cc2気筒エンジンを発電用に備えることで、最大で300kmまで延長できる。

さらにi3の日本上陸モデルについては、家庭用充電に加えてチャデモ方式(CHAdeMO=主に日本で普及している急速充電器の規格)に対応するというのも嬉しいトピックスだ。

都市部で使うユーザーが多いと想定されるEVでは、自宅や職場で充電できずに公共の充電器に頼る人も少なくないとの考えからだ。そのためには、地域ごとに広く普及しているインフラを活用することが得策だというのはもっともな考え方だ。

発表会に持ち込まれていたi3の欧州仕様車は家庭用充電に加えて、コンボ方式(Combined Charging System=米・独が推進している急速充電器の規格)の急速充電にも対応する。

i3ではテレマティックシステムも充実

BMW i3(EV・電気自動車)

車両そのものではないが、都市型モビリティに欠かせないテレマティックシステムの充実ぶりも見逃せない。

ステアリングホイールの向こうには、従来のBMWブランドでは必ずアナログ表示のメーターが採用されていたが、「i3」では液晶画面にデジタルで速度が表示される。アクセル操作によって、エネルギーの回生やアウトプットがモニター表示される。

さらなる注目のひとつとして、中央にある大きなモニターではテレマティックシステムなどの操作を行うことができる。

i3にはカーナビやオーディオなどの従来の機能に加えて、新たにiシリーズ用として設計された「コネクテッド・ドライブ」を搭載。最高60km/hまでの領域で危険を予測して自動でブレーキをかけたり、アクティブ・クルーズ・コントロール、駐車支援などのドライバーズ・サポート機能や、残りの走行可能距離の計算の表示などを行う。

BMW i3(EV・電気自動車)

さらに、iシリーズ専用のアプリをスマホにダウンロードすれば、遠隔から充電状況を把握したり、充電ステーションの位置を表示されるなどのサービスにつながる。現段階のEVの実力を鑑みると、こうしたサービスは走行性能と並んで重視すべきだ。

本国ドイツでの価格は3万4,950ユーロ(1ユーロ130円と仮定して約454万円)、レンジエクステンダー付きが3万9,450ユーロ(〃約512万円)となる。日本へは2014年の早い段階での上陸が予定されており、欧州仕様で1,578mmの全高を日本向けでは立体駐車場に収まる高さに変更するなど細やかな対応がなされる。

これまで日本車メーカーの独壇場だったEV/PHVの世界だが、ドイツ勢の本格的な参入により、これからはゼロエミッションに加えてプラスαの付加価値が求められる時代になりそうだ。

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川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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