今、一番お買い得なコンパクトカーは?
- 筆者: 清水 草一
今、一番お買い得なコンパクトカーは?
いつも楽しく拝見させていただいてます。
さて質問なのですが、清水さんはヴィッツの試乗レポートで、アイドルストップ付きのものをバッテリーなどの維持費がかかりすぎる、と言っておられました。
私も同感なのですが、だとすると費用対効果も考えて一番お買い得なコンパクトカーは、デミオやスイフトのような、飛び道具的なエコ機能を持たないのに燃費のいい車ということになるとも思えるのですが、いかがでしょうか。
お考えをお聞かせください。(OPTEXさん)
其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!
OPTEXさん、まったくその通りだと思います。
たとえばフィット。
フツーのガソリン車の「13G」とハイブリッドモデルとの車両価格差は36万円、燃費の差は2割強です。
今後ガソリン価格が170円/Lにまで高騰したとしても、ガソリン代でモトを取るには、約20万キロ走る必要があります。廃車まで20万キロも走るクルマはそう多くないので、事実上、モトは取れないということですね。
プリウスはハイブリッド専用モデルなので、ガソリン車との厳密な比較はできませんが、仮にフィット13Gと比べると、車両価格差は80万円以上もあり、いくら燃費が良くても、トータルのコストでは到底かないません。
アイドリングストップについては、以前詳しく書きましたが、非装着モデルとの車両価格差と、バッテリー交換時のノーマルバッテリーの価格差に大きく左右されます。
いずれにせよ、燃費改善効果はわずかなので、トクになってもほんのちょっと。逆にソンになるケースもあります。
つまり、コンパクトカーでトータルコストの安さを追求するなら、「飛び道具」ナシで燃費のいいクルマが一番なのです。
しかし人は、コストの安さだけでクルマを選ぶわけじゃありません。
せっかく高いお金を出すんだから、新しいメカに触れるワクワク感や、エコカーという勲章も大事です。我々ユーザーにとって、そのクルマが欲しくなるかならないか、つまり「消費刺激効果」も重要です。
30年ほど前、「ターボ」という言葉が、魔法のように消費心理を刺激した時代がありました。
今は「エコ」です。エコという冠がつかないと、なかなか心が動かされない。「飛び道具的なエコ機能」は、ユーザーの消費心理を刺激する最大の要素なのです。
MJブロンディの「ひとりごと」
では、モトが取れないのに、値段の高い飛び道具的なエコ機能を持つエコカーを買うのは、個人のサイフにとって丸損か、というと、そうとは言えません。
廃車まで乗りつぶさず、途中で買い替える場合は、車両価格の高い高機能なエコカーの方が、下取り価格は高くなります。新車価格が36万円違っても、下取り価格も36万円違えば、差し引き車両価格の差はゼロ。燃費がいい分、まるまる得だった、ということになります。
ただ、新車価格の差がそのまま下取り価格になることはなく、そこはすべて市場原理(神の見えざる手)が支配する世界ですので、どっちがトクかを厳密に算出することは不可能です。
だから、クルマ選びは、ある程度気分優先でイイ。私はそう思っています。
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