この上ない頼もしさと快適さに包まれた「北海道ー東京1300kmの旅」|ボルボ XC90 ロングツーリング(5/5)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:佐藤 正巳
ボルボファミリーでもピカイチのロングドライブ性能
ここからはノンストップで東京へ、最終目的地は前日に出発した羽田空港だ。ここまでは特に燃費を意識せず、標準となるハイブリッドモードで交通の流れに合わせた走行だったが、このままだとナビの残りの距離に対してメーター内の航続距離が足りないので、再びPureモードに切り替える。
バッテリー容量を使い切るとハイブリッド走行となるが、エンジン制御の変更に加えアクセルOFF時にコースティングを実施。更に前面投影面積を減らすために(=空気抵抗を抑える)ためにエアサス機能を用いて車高も下がる。ちなみにPureモードでも十分なパフォーマンスで2360kgの巨体を軽々と引っ張る。ちなみに走行中にエンジンの動力を使って駆動用バッテリーを充電するモードもあるが、燃費悪化が大きい上にバッテリー容量の1/3しか充電されないので、基本は外部からの充電がいい。Pureモードで燃費に気を使った走行をしてあげると、燃費は少しずつ上昇。
燃費走行は意外と大変だが、それを癒してくれるのがオーディオ。イギリスの高級スピーカーブランド「バウワーズ&ウィルキンズ」との共同開発で、その中でもコンサートモードはイェーテボリ交響楽団の本拠地でもある「イェーテボリコンサートホール」のベストポジションと呼ばれる伝説の座席の音響環境データを収集し再現。その音はカーオーディオの中でトップクラスと言っていい。オプションで価格は35万円(T5モメンタムは45万)と決して安くないが、選ぶ価値は十分ある。
そして、青森ターミナルをスタートしてから約13時間、羽田空港に到着!! 実は筆者はボルボの“超”ロングツーリングは3回目となるが、これまではいくらボルボは長距離向きとは言え途中で寝てしまうことがあったが、今回は寝ることなく到着……つまり、疲れが最も少なかったのだ。そういう意味も含めてXC90はボルボラインアップで最もグランドツーリング性能が高いと言えるだろう。
ちなみに最終的な燃費は10.9km/l。ちなみに別の日にガソリン車のT6で東京~大阪往復をした際の燃費は11~12km/Lだった。サイズや重量、パフォーマンスを考えればまずまずの値と言えるが、個人的にはディーゼルが必要かな……と思っていたら、そう遠くないタイミングでXC60/V90より高出力版の2Lターボ「D5」が追加されるそうだ。ボディサイズが気にならなければお勧めの一台だ。
[筆者:山本 シンヤ/写真:佐藤 正巳]
この記事にコメントする