この上ない頼もしさと快適さに包まれた「北海道ー東京1300kmの旅」|ボルボ XC90 ロングツーリング(4/5)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:佐藤 正巳
人間の感覚に自然な運転支援システム
しばしのリラックスタイムを楽しんだ後は、東京へ向かって出発である。東北道に乗る前に燃料を満タンにして燃費計をリセット。もちろん、全車速追従機能付ACC+車線維持支援機能(パイロットアシスト)はONだ。機能と言う意味では他メーカーにも似たシステムはあるが、制御と人の感覚のズレが最小限な上に、いい意味でシステムが頑張りすぎていないのもマルだ。ちなみに公式なアナウンスはないが、確実に初期モデルよりも自然な制御になっている。
これはフットワーク系にも同じ事が言える。T8は電子制御式4輪エアサスペンションが標準装備だが、初期モデルはキャラクターを考えるとやや硬めの味付け、かつバネ下のバタつきと路面からの突き上げも多めでエアサスの恩恵をあまり感じなかったが、最新モデルはリアサスがよりシッカリと仕事をしている印象。21インチもシッカリと履きこなしている。何を変えたのかはわからないが、恐らくSPA採用モデルが増えたことで、その知見が多かれ少なかれXC90にもフィードバックされているのだろう。
実は途中何度か、「運転変わりましょうか?」と言われたが、本当に長時間運転していても疲れ知らずだった。その一つがシートの出来の良さである。整形外科医のアドバイスが盛り込まれたシートは座った時に体にかかる圧力が均一に設計されており、体への負担が少ない。確かに腕周りは比較的自由だが、腰回りはシッカリ支えられているので、どの席に座ってもリラックスしながら正しい姿勢を取ることが可能だ。ちなみにフロントシートに採用のマッサージ機能は家庭用のように強くはないが、個人的にはクルマ用としてはかなりのレベルだと思う。ちなみにあまり大きく謳っていないが、安全性もシッカリ確保した3列目を用意するSUVでもある。
そのまま休みゼロで東京まで行けるかも……と思ったが、人間の方が燃料切れ(笑)。サービスエリアでササッと食べる事も考えたが、東北道を降りて仙台市内へ。実はK副編集長、前回のボルボ・ロングツーリングで青森・八戸の「ヒラメ漬丼」のために、当初食べようと思っていた牛タンを諦めたそうだが、「やっぱり食べたい」と(笑)。立ち寄ったのは仙台市内には数多く並ぶ牛タン専門点の中でも有名な「利久」へ。肉厚の牛タン焼きとピリッとした南蛮味噌、さっぱりとした口当たりのテールスープ、麦飯にトロロ……。
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