ボルボ 新型XC60 T6 AWD R-Design & D4 AWD R-Design 試乗|世界中でイチバン売れている理由を探る(2/3)
- 筆者: 山田 弘樹
- カメラマン:小林 岳夫
見た目だけではなく乗り心地も走りも進化
T6 AWDを走らせて「おやっ!?」と思ったのは、しかし見た目以上に走りが大きく洗練されていることだった。
足回りの変更点は、非常にオーソドックス。前後のスプリングをノーマル比で約30%レートアップし、これに合わせた減衰量を発揮する、専用チューンのダンパーを装着。前後のスタビライザー径も、直系を1mm太くするというものである。
ちなみに私はXC60が日本導入されたときに、その乗り心地をあまり高く評価していなかった。確かにその走りはミドル級SUVらしくスポーティで、高い重心を巧みに抑えながらSUVとしてはかなりキビキビとしたハンドリングが与えられていた。しかしその代償なのかマルチリンクを搭載するにも関わらずリアサスペンションの動きが渋すぎ、不整地では横方向の揺れや縦方向の突き上げが、顕著に感じられたからである。
XC60はXC90と同じく、荷室容量を稼ぎながら走安性を確保し、なおかつ軽量化を推し進めるソリューションとしてグラスファイバー製複合素材を使ったリーフスプリングを搭載している。当初はこれがロール時の質感に大きく影響しているのかと思ったのだが、RデザインとなったXC60の乗り味は、まさにスタンダードモデルから大きく洗練を帯びていたのだ。
突き上げ感や横揺れ感は少なくとも前席からは感じられなくなり、そのハンドリングさえもが大人っぽい穏やかな操作性になった。
特に255/40R21という大径タイヤにも関わらず、いやむしろこの方が突き上げに対する抑えを効かせていたのには驚いた。
通常足回りを固めれば、その走安性は高くなるけれど乗り心地はトレードオフになることが多い。しかしRデザインは固められたスプリングやスタビライザーに対して、ブッシュコンプライアンスやダンパーの減衰力設定のバランスが良好に取られており、その乗り心地がとても良好である。ちなみに後部座席には、まだ少し突き上げ感があるようだ。それは同行したカメラマン氏からの証言でわかった。
Rデザインはその走安性と路面追従性を高めるべくリアにモノチューブダンパーを搭載しており、そのガス圧が影響してしまうのだろう。総じてXC60はリアサスペンション周りのフレーム剛性が低く、これをブッシュやダンパー、リーフスプリングで補わないといけないのかもしれない。ともあれ現状は、空荷状態でもかなり良いところまでバランスしている、と言えるだろう。
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