ボルボ S60/V60 Polestar(ポールスター) 海外試乗レポート/桂伸一(1/3)
- 筆者: 桂 伸一
- カメラマン:ボルボ・カー・ジャパン
ボルボ史上“最強”のスポーツモデル「Polestar」(ポールスター)
ボルボ史上“最強”のスポーツモデルが誕生した。その名は「ボルボ S60/V60 Polestar」(ポールスター)。セダン「S60」とワゴン「V60」の直列6気筒4WDモデル、つまり「T6 AWD Rデザイン」をベースに、1996年からモータースポーツ活動でボルボの正式なパートナーであるポールスター社とボルボが共同開発したチューンド・コンプリートカーである。
往年のボルボファンはラリーで活躍した「アマゾン」の時代を知り、レースでは、そのあまりの速さと強靭な耐久性と四角いスタイルから“空飛ぶレンガ”の異名を持つ「240」とその後継「850」がサーキットを席巻した事も記憶に留めている。限定モデルとはいえポールスターの誕生は、モータースポーツで光り輝いたスポーツ・ボルボが再び蘇った、と懐かしむファンは多い。一方、現代のファンには、メルセデスのAMG、BMWのM社、AUDIのクワトロ社・・・と、ドイツの強力なプレミアムスポーツブランドに肩を並べる逸材が遂に誕生した事こそが、最大の関心事。
しかし、本業は「ポールスター・レーシング社」。ボルボのレース活動のオフィシャルパートナーとして’96年の850セダン時代からBTCC(イギリス・ツーリングカー選手権)で活躍し、S40でチャンピオン獲得。以後S60、C30と、新型S60ではSTCC(スカンジナビア・ツーリングカー選手権)でチャンピオンに輝き、オーストラリアのV8シリーズにもS60ベースのマシンを送り出し大活躍中のレーシングコンストラクターである。
レース活動と並行して、プロダクションモデル用のチューニングパーツの開発も手掛け、エンジンのソフトウエア開発もそうだが、ホイール、エアロパーツ、サスペンションとある。今後はボルボのオールラインにポールスター製品が用意される事が期待できる。
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