フォルクスワーゲン 新型ティグアンは”都市型ファミリーワゴン”の理想形だった(3/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:和田清志・フォルクスワーゲン グループ ジャパン
実用的で過不足ない性能を有する1.4TSIエンジン
ボディサイズを考えると、1.4リッターのターボでは性能不足が心配されるが、新しいプラットフォームの採用もあって車両重量は1540kg。ボディを拡大させて装備も充実させながら、車両重量は先代型のラウンジエディション(2WD)と同じ数値に抑えた。
トランスミッションは6速DSG。2組のクラッチを使うVWでは馴染みのある有段式ATだ。トルクコンバーターやCVTに比べてダイレクト感があり、6速だから走行状態に合ったギヤを選びやすい。
>>フォルクスワーゲン 新型ティグアン フォトギャラリー[170枚の圧巻画像]
新型ティグアンの1.4TSIエンジンは、実用回転域を重視した小排気量のターボ。エンジン回転が直線的に上昇するから、パワフルではないが運転しやすい。過不足のない性能といえるだろう。
高回転域の吹き上がりも良いが、フル加速を行った時のシフトアップで、大きめの変速ショックを生じることがあった。ホンダのDCTにも当てはまる話だが、クラッチ操作が主体のATはショックの対策が難しい。
硬めだが質感の高い乗り味
今回試乗出来た新型ティグアンは、TSI ハイラインとTSI R-ラインであった。
両車ともにアダプティブシャシーコントロール”DCC”をオプション装着する”テクノロジーパッケージ”装着モデルだった(302,400円高)。エコ/コンフォート/ノーマル/スポーツの4モードがあり、エンジン、AT、ステアリング、アダプティブクルーズコントロールなどの制御が変更される。カスタムモードも用意され、組み合わせを自由に選ぶことも可能だ。
TSI ハイラインでスポーツモードを選ぶと、足まわりが引き締まった印象になり、パワーステアリングの操舵力も少し重くなる。コンフォートモードはこの逆だが、乗り心地は全般的に硬い。タイヤが路上を細かく跳ねる粗さはなく、安っぽい乗り心地ではないが、デコボコを伝えやすい。旧来のクロカン型SUVには、足まわりがゆったりと伸縮するイメージもあるが、ティグアンはこのタイプではない。
大径19インチを履くR-ラインだが、意外にも快適度は高い
そうなるとTSI R-ラインはどうなのか。先代型のR-ラインは足まわりがかなり硬い設定だったので、覚悟して試乗を開始した。
ところが意外に硬くない。覚悟していたためか、むしろTSIハイラインよりも快適に感じる。
フォルクスワーゲン グループ ジャパンの担当者に尋ねると「少なくともDCC装着車は、足まわりの設定はTSIハイラインとほとんど同じだと思います」という。要はタイヤサイズが18インチから19インチに変更される程度の違いだ。
操舵に対する反応は、ほかのVW車と同様で機敏ではなく鈍さも感じない。ただしSUVだから重心が高まり、足まわりを柔軟にすると、ボディの上側が過度に振られやすくなるだろう。そのあたりも考えて乗り心地が少し硬めに設定されたようだ。
カーブを曲がる時も旋回軌跡を拡大させることはなく、峠道も自然な感覚で運転できる。
愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!
-
一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?
これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。
-
一括査定は本当に高く売れるの?
これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は最短3時間後、最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。