フォルクスワーゲン 新型 ゴルフトゥーラン「TSI コンフォートライン」 試乗レポート/渡辺陽一郎(4/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:小林岳夫
1.4リッターターボエンジンは2.5リッター並みの力強さを発揮
エンジンは試乗した「TSIコンフォートライン」、ベーシックな「TSIトレンドライン」、最上級の「TSIハイライン」の3グレードともに、直列4気筒1.4リッターのシングルターボを搭載する。使用燃料はプレミアムガソリンで、最高出力は150馬力(5000~6000回転)、最大トルクは25.5kg-m(1500~3500回転)だ。
車両重量は1560kgに達するが、最大トルクが自然吸気エンジンの2.5リッター並みで、実用回転域の駆動力が高いから力不足は感じない。発進直後の1300回転付近から過給効果が得られ、1400回転を超えると加速が力強くなる。
この回転域から4000回転付近までは十分な動力性能が発揮され、Dレンジの状態でフルに加速すると、7速のDSG(2組のクラッチを使った自動変速機)は6000回転でシフトアップした。高回転域の伸びを含めて、扱いやすいエンジンに仕上げた。エンジンノイズは特に小さくないが、耳障りに感じることもない。
「ゴルフ」と共通の安定感ある操縦性能で、乗員全員が安心出来る
操舵感と走行安定性は、共通のプラットフォームを使う現行ゴルフに似ている。VWらしくハンドルを切り始めた時の反応は少し鈍く、舵角が大きくなった時の正確性は高い。
全高を1700mm以下に抑えて全幅は1800mmを上まわるから、カーブを曲がる時の安定性も良い。機敏ではないが、ミニバンとしては車両を内側に向けやすく、少しスポーティーに走っても旋回軌跡を拡大させにくい。
ボディの傾き方も穏やかに進むので、ドライバーや同乗者も安心できる。ミニバンというよりも、3列のシートを備えた少し背の高いワゴンという感じだ。なので運転の楽しさも味わえる。
[新型トゥーランの魅力とは・・・次ページへ続く]
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