日本版コンシューマレポート 特別企画/インタビュー with フォルクスワーゲン・グループ・ジャパン(3/3)
- 筆者:
ゴルフが29車種中トップになった理由とは?
キーポイントは「インテリア」だ。どの項目も平均的に高評価なのだ。
過去29車種でのインテリア評価の傾向を見ると、ある法則が存在する。
それは「ミニバンが高評価」ということ。機能性と広さが売りで、インテリア最優先のミニバンがインテリアで高評価になるのは当然だ。
そうしたなか、Cセグメント/コンパクトカーにおけるVW「ゴルフ」のインテリア評価は極めて高い。
インテリアが高評価であれば、「ゴルフ」の総合評価が高くなるのはもはや当然だ。
ヨーロピアン+ワールドワイドな外観に、世界のCセグメントを長年リードしてきた「走り」の高評価が加味されて、「ゴルフ」の総合評価が他を圧倒するカタチとなった。
こうしたインテリア評価について、山崎さんは以下のように解析した。
-「ゴルフⅥ」では特に、質感の高さを非常に重視した。それをユーザーに感じ取って頂けた。車内の雰囲気や手触りなど、「国産車と違う」と感じて頂けた。
-VW車は車格に関係なく、一環した質感と雰囲気作りを行っている。「ポロ」「ゴルフ」そして「パサート」のインテリアに大きな差をつけてはいない。
-また、長く乗って頂ければ、様々なシチュエーションでインテリアの満足度が高まる。
例えば、運転中の操作性にこだわったラジオのダイヤル式ボリュームスイッチや、長時間の運転でも疲れにくいホールド感のあるシート等。
また、「ゴルフⅥ」は日本市場に合わせた配慮がある。
それは、欧州と違う日本の「夏」への対策だ。渋滞も多いため、エアコンの冷却性能やエンジンの冷却性能を欧州仕様より上げている。
また、現状ではサスペンションについては日本スペシャルは無い。ドイツの標準車2ドアと4ドアが重量で違うなどサスの車両個体の違いはあるが、基本的なサスは欧州と日本は同じ設定だ。
「ゴルフⅣ」までは、リアウィンドウの電動化、エアコン標準装備化など日本仕様があったが現状では、装備面で日欧仕様に差はない。
ブレーキについては、アウトバーンという特殊事情がない日本に対応した仕様を開発し装着している。
その他、現在でも日本ユーザーからは「(販売量が少ないでの実現は難しいが)四輪駆動の要望が多い」(山崎さん)という。欧州では雪道をFFで走行で対応する場合が多いが、日本では「雪質やロードヒーティングの有無などで状況が違うのかもしれない」(同氏)という。
この記事にコメントする